以前の「紙魚子の小部屋 パート2」はこちらhttp://blog.ap.teacup.com/tanukitei/から、 その前の「紙魚子の小部屋」はこちらhttp://ivory.ap.teacup.com/tanukitei/から。
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紙魚子の小部屋 はてな版

平凡な主婦の日常と非日常なおでかけ記録、テレビやラジオや読書の感想文、家族のスクープなどを書いています。

紙魚子(しみこ)のおでかけのあれこれ、ユニークな家族、節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物などを書いています。

海に住する山の寺?

境内は緑がたっぷり。

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お堂の横に、ちいさな赤いお地蔵様の祠があり、白い案内板には「やる気地蔵」の文字と「何くそ、何くそ、何くそ、と祈る」。

ええ〜っ、うそうそ〜! それお祈りじゃないし〜! ・・・って、これがあることに気づいたのは、これを書いているたった今。よかった現地で気づかなくて。いきなり鼻白んでしまっただろうから。

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お堂の屋根には、ちょっと珍しい立方体のデザイン。

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 さて、由緒から。

創建は天平7年(735年)。古い!! 奈良時代だ。

 

聖武天皇が大仏造立平安祈願の為、良弁僧正に命じて建立させ、十一面観音菩薩を安置したのが始まりと言われている。しかし時代がくだり平安時代の末、保延 三年(1137年)に焼失。その後、承元二年(1208年)笠置寺にいた解脱上人貞慶がこの観音寺の廃址に移り住み、草庵をいとなんで「補陀洛山 海住山寺」と名づけ中興された。この後を継いだ慈心上人覚真は先師の遺志をうけ、戒律を厳しくし、寺観の整備に力を尽くした。

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それにしても海に住む山寺っていう寺号と、和歌山ならいざしらず、海に面していない山寺で「補陀洛山」って山号が気になるところ。普通は熊野から出航?する「補陀洛渡海」(30日分の食料を積んで、釘で閉じ込められた船で海に出されるやつね)っていう捨身往生だもんね。

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インド仏教では、観音の住処は南海にある「補陀洛山(ポータラカ山)」ということになっている。海に住する山である補陀洛山になぞらえる意味があるとか。井上靖の『補陀洛渡海記』という小説にもなっている風習?だ。私は半村良の『妖星伝』で補陀洛(ポータラカ)って言葉を知ったんだけどね。

 やはりご本尊が十一面観音さまだからだろうな。

『補陀落渡海記』
『補陀落渡海記』『
『補陀落渡海記』
『補陀落渡海記』

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お参りの先に、ちょっと境内をぶらぶらしてみよう。

 

石灯籠の窓は、珍しい法輪デザイン。

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国宝の五重塔。ここのはちょっと変わり種らしい。

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現存の五重塔 (国宝)は、建保2年(1214年)慈心上人によって建てられたもので、心柱が初層で止められている点が建築史上有名。寺門は大いに栄えて塔頭 58ヶ坊をかぞえた時期もあったとか。

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昭和38年(1962) の解体修理にあたり、五重塔初重の軒下に裳階が復元される。

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鬼瓦は奈良風。鎌倉時代に建てられたものだけどね。

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青紅葉のきれいな時期だけど、赤い紅葉ともマッチ。

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下から見上げると、やはり迫力があるねえ。

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ズームして塔の先端にある「水煙」を観察してみる。寺院にしてはモダンな形だなあ。

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なんとこの水煙、東大総合図書館前の噴水とほぼ同じ形らしい! 水煙について検索していたら、偶然そのことを知ってびっくり。

d.hatena.ne.jp

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 どこにどう繋がって来るのか・・・ほんと、「犬も歩けば棒にあたる」。ささやかだけど、調べ物をする楽しさと醍醐味だ。

 

そして面白いものがもうひとつ。

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見たこと無い狛犬! ほぼ「ゆるキャラ」だ。

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しかし「ゆるキャラ」と思わせ油断させておいて、意外に獰猛なのかも??

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では、いよいよ参拝。拝観受付で400円をお支払いして、本堂に上がらせていただく。

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南山城の仏に会いに行く。

以前、京博でステキな「南山城の仏たち」をみたことがある。

紙魚子の小部屋 パート2(2009秋〜) - 2014年5月17日の記事一覧

 

これは、いずれホームのお寺までいかねば、と思っていた。でも「いずれ」っていつだ?とばかりに、ずるずると日々を重ねてしまった。

 

ところが、先日京都に行った折りに、必ず立ち寄る観光案内のパンフレットケースに、南山城の寺院の特別公開(御開帳)やボンネットバスで行くツアーなどのパンフレットを見つけた。浄瑠璃寺の吉祥天がババーン!と表紙になっているので、思わず手に取ってしまったのだ。とりあえず持って帰り、家で熟読する。

 

ochahaku.kyoto

最初はバスツアーで・・・と軟弱に考えてしまったが、そのプランによれば各寺院には、それぞれ30分しか滞在できないことが判明。

 30分・・・それは却下せざるをえない。これは自力で行くしか無いだろう。たとえ苦肉の策で一部タクシーを使っても。(急な坂道があるらしいので。タクシーを使うなんて負けじゃないか・・・と思っていたけど、いやいや、大正解でしたよ。料金も千円ちょっとだし)

 

京都だけど奈良にほど近い木津川市加茂町なので、さすがに遠い。それでも短い御開帳期間に予定をねじこんだ。ホームの寺院内で見る仏さまたちは、ゆるりと寛がれているのかも。

ターゲットは、海住山寺浄瑠璃寺岩船寺だ。

 

今回もバスの本数の少ないわびしい場所なので、計画的に行動せねば!(もちろん実際は自分のいつもの気まぐれに裏切られたのだけど、最終的な帳尻は合ったから、よし)

 

先ずは京都まで。そこで電車を乗り換え、30分強の電車の旅をして木津まで。もう一度電車を乗り換えて6分で加茂に到着。トータルで1時間半ほどだ。

 

という予定だったのに、木津での乗り換えで、中途半端に時間があったので、途中下車し徒歩で行ける郵便局へ行き、風景印をせしめた(場所と風景印の有無は予習済み)。

ついでのマンホール蓋の、木津川上荷舟のデザインも。

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しかし、中途半端な時間なのにダッシュもせず、のんびり歩いていたので、当然のことながら電車を2本見送ることになった(汗) 

仕方ない、駅の写真でも撮るか。ぱちり。

 

しかし、斬新なデザインだ。この流線型は、木津川の流れをイメージしてあるらしい。また、木材の流通で栄えた町の歴史を表すため、随所に木目調のデザインを取り入れている。(木津駅のWikiより)

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 ここで早くも30分のロスだ。

 

でも当初は最初のターゲット「海住山寺」へのアクセスとして、バスと徒歩の山登りで短くても45分かかる計算だったから、タクシーで10分程度で行けるとして、予定を凌駕する時間に到着できる。実際のところ、駅前のタクシーは出払っており、電話で呼ばなければならなかったので、待ち時間を含めると、トントンかもしれない。

 

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海住山寺までの山道は、急なんてもんじゃなかった。

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途中は車が1台がやっとの細い道だし、少し広くなったかと思えば、タクシーの中から見るだけでもドキドキするようなヘアピンカーブだ。ヘアピンというからには、S字ではなくU字である。

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それも急勾配のカーブだから、歩きも辛いが、車でも怖いくらいだった。

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帰りは徒歩だったが、途中30代くらいのお兄さんが、大汗をかき大苦戦で登って来られたのを見て、やはりタクシーは正解だったと思い知った。

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キレイな壁のつづく入口だ。

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いよいよ境内に。

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堀川通りを歩く。

それにしても、府庁前郵便局はどこ? どこ? 近辺を歩いても見当たらないので、ぐるっと次の路地を歩いてみた。少し遠くを歩いていた事務員さんに訊いてみた。

 

そしたら、素通りしていたことが判明!! なんでや??

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なるほど、すっぽりと覆い尽くされていたからか〜(泣) 斜めのオレンジの看板もないし、これじゃ、〒マークも目につかない。

 

次の郵便局を目指すと、なんと移転されたとか! 堀川通を上がったところにあるらしいので、しばらく歩いてたどり着いたら、なんと風景印は終了になっていた(泣) でも次の中立売堀川郵便局が、その先にあるので、がんばってもう少し歩く。いや、がんばらなくても、堀川商店街に入ったので、うきうきと歩く。ただし、寄り道も道草も覚悟の上。

 

堀川商店街は、丹波の物品が販売されているお店もあり、休憩を兼ねて「丹波ジャージー牧場ミルク工房そら」のアイスモナカを店内でいただく。珍しい野草もいろいろとあったので、葉ワサビを購入。

懐かしい道具類や、セレクトのセンスがなかなかな手ぬぐいがあったりする、ちょっとレトロな雑貨屋さんとか、下町の洋品屋さんとか、オヤジさんが主役の魚屋さんとか、バランスのいい昭和な感じのお店があって、ここは楽しかった。うん、かなり楽しかった。

 

ちょっと路地に入って、中立売堀川郵便局に到着。その隣にパッと見、ちょっと高そうなパン屋さんがあったので、郵便局の帰りに入ってみたら、案外庶民的なお値段だった。

実は前日からドーナッツが食べたい気分だったので、店内を探してみると何種類かあり、一見オーソドックスな砂糖がまぶしてあるドーナッツの説明に「生のパイナップルをカットしていれました」というのがある。これ、ぜっったい、美味しいに違いない!!と購入。家で食べたら、クセになる美味しさ。うう、しかし、あの場所に行くのは容易でないなあ(悲)

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場所は失念したけれど、飴の専門店?もあった。花粉症にきくという「じゃばら」(柑橘)の飴もあるらしい。お店はスルーしたので、張り紙だけしか見てないけど。

 

短い距離だけど、もう一局行くためにバスに乗り、あとひとつ行きたかったけど、見つからずに断念し、疲れきって北大路に出てバスに乗る。北大路堀川から北大路ターミナルまで乗り、そこでバスを乗り換えて鴨川辺利りの出雲路橋で下車。地下鉄・鞍馬口駅の近くにある出雲路郵便局を探すためだ。時間も時間だし、ここでフィニッシュにしておこう。

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鞍馬口通りにあった地蔵堂。花入れが、三段階になっているのがステキだ。

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 赤いコップにも花が♫ これ、ぜったいお子様の仕業だと思う。かわいいもん。

 

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 すごくキレイだった。たぶんオオデマリ。だと思う。

道を訊いたおじさんが、とてもわかりやすく教えてくださったので、ちゃんと曲がるべき場所で道を曲がれて、無事に出雲路郵便局に到着。

 

そのかえりに発見したバイクのステッカー。

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本日の収穫。風景印ルートなのに寄り道がメインだったから、思いのほか少ない(笑)

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旧議場

こちらは府議会が行われる議場になる。ガイドの女性は、久しぶりにやって来たらしい見学者に、内心大ヨロコビされている様子だった。それはうれしそうに説明してくださった。

この議場は、明治38年から昭和44年まで利用された。

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平成25年まで府政情報センターとして活用されていたが、その後、現存する写真などをもとに工事が行われ、平成28年3月に、明治の頃の姿に修復された。

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「この議場の装飾も、アカンサスなんですよ」

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 壁面の、和風建築では釘隠しにあたるこの装飾も、アカンサスだ。

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古いけれどしっかりしたものなので、いまでも充分演台として使えそう。

ガイドの女性と、和やかにガラケー談義をしたり、植物・アカンサスについての詳しい話をきいたりする。彼女によれば、アカンサスの説明を始めると、みなさんスマホアカンサスの画像を呼び出されるそうだ。時代だなあ。

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真鍮のドアノブにも、そしてカギ穴にも装飾。職人魂だ。こんな細工はもうできない技術らしい。

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シャンデリアは失われていたので、明治期の写真を参考にしながらの特注品。

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地震に備え、リモコンで下に降ろせて移動出来るシステムになっているという説明を受けるが、私とさほど年齢が変らなさそうな案内係の女性は、「そのリモコン、このシャンデリア1基を同じお値段なんですよ!」と驚きを隠しきれないように繰り返していったあと、でもリモコン、どこにあるのかしら?とつぶやいてらした。

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議場と本館玄関横に、ひっそりと「アカンサス」が育てられていた。

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ツツジやサツキも見頃を迎えて、まもなく黄金週間になる。

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知事室、正庁、中庭。

そんなふうに府庁の2階にあがり、「知事室の見学ができます」の張り紙をみて、執務室のおじさんに「見学なんですけど・・・」とおそるおそる声をかけてみる。

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紳士的なおじさんは、ちょっと驚いた顔をして、すぐうれしそうな表情になった。どうやら久しぶりの見学者だったらしい。いそいそと席を裁って、隣の知事室に案内してくださり、懇切丁寧に説明をしてくださった。

 

あまりに熱心な説明だったので、写真を撮る隙がなかった(笑)

 

 明治37年に知事室ができたこと、大切なお客さまを迎える入口には三角のペディメントがついていること、日常仕事で出入りするドアの上にはペディメントがないこと。

 部屋の装飾は、すべてギリシャの国花「アカンサス」であることを、彼の説明で知る。いや、部屋だけではなく、階段の装飾もアカンサスの花や葉っぱであることも。

 彼の説明によれば、明治期の西洋建築の装飾は、当時たまたまヨーロッパで流行していた「アカンサス」の建築装飾が、そのまま「洋館の装飾=アカンサス」として、日本に持ち込まれたそうだ。

 

 東の窓からは比叡山が見える絶好のロケーションだ。部屋の片隅には、大正天皇昭和天皇即位の礼が府庁の正庁で行われたときの担当者の事務机が今も残っている。窓は沢山あるけれど、採光だけでは暗いので、窓の向かいに大きな鏡がつけられて、より明るくなるよう工夫されていた。

 暖炉は大理石とタイルで、凝った装飾がほどこされている。格の高い格天井で、壁は煉瓦作りの上に漆喰で塗り固めていること、鉄筋コンクリートではないので強度を保つため、壁に厚みがあることなども教えてくださった。

 

 引き続き隣の「正庁」の部屋へ移動する。「正庁」とは、玄関の真上である正面に当たる部屋で、公式行事や式典、格式の高いパーティやホールとしても利用されたものだった。ロシア(当時はソ連)の宇宙飛行士ガガーリンも訪問されたそうだ。天井は折上小組格天井で、コテで装飾された漆喰の装飾が、上品にシャンデリアを際立たせていた。窓からは、正面のケヤキ並木が見渡せる素晴らしいロケーションだ。

 

現在正庁は貸室もされており、イベント会場や結婚式場にも利用出来るので、ご予定がある方は、是非ご一考を。

 

説明のあと、「中庭や旧議場も見学できますので、お時間があれば、ぜひともどうぞ。もう桜は終わってしまい残念ですが・・・」と次の見学への引き継ぎをされて、お別れする。

 

中庭は、明治・大正期を代表する庭師の7代目小川治兵衛氏の設計。下の写真は、「桜守」として知られる16代佐野藤右衛門氏とその先代が、円山公園祇園しだれ桜からとった種より育てた孫桜。すでに葉桜だけどね。

 

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松平容保の名をとった珍しい品種の容保桜や、近くの寺院にあったものを譲り受けた樹齢300年のビャクシン、五条大橋橋脚の石柱などもある。

 

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庭はきれいに整えられていたが、クローバーやタンポポもほどよく花びらいていた。

では、次は旧議場へ。

旧京都府庁 玄関・階段

ではふたたび、風景印収集ラリーが、洋風建築三昧にスライドしつつある堀川通に戻る。たしか京都府庁前に郵便局があるはずなんだけどなあ??f:id:simikonokobeya:20170428164855j:plain

それにしても立派な府庁ではありませんか! ものすごい吸引力。

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ちょっと庭先まで行ってみようかな? と思ったのがズブズブの始まり(笑)

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ええっ!? 無料公開されているの!? それは・・・

えい、行っちゃえ!と、プランを大きく逸脱するはめに。

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京都府庁旧本館は、明治37年(1904)12月20日に竣工。昭和46年まで京都府庁の本館として、また、現在も執務室や会議室として使用されている。創建時の姿をとどめ、現役の官公庁建物としては日本最古だとか。

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玄関へのアプローチを回り込む。やっぱり近くで見るとスゴイわ!

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中世ヨーロッパのルネサンス様式を採用したレンガ造りで、3連窓と上部の丸窓や屋根を飾る三角のペディメント、コリント式の柱などを備えている。レンガは建物の強度を保持するため、かなりの厚みがある。外壁は擬石モルタル塗りなので、一見レンガには見えないんだけど。

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要所要所の花崗岩の飾りが凝っているのだ。

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西洋建築における切妻屋根の、切妻側屋根下部と水平材に囲まれた三角形の部分は「ペディメント」というもの。日本建築でいえば「破風(はふ)」に相当する。公共施設の正面入り口に取り付けられ、正面性の強調の意味で使われることが多い。

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下から見上げたら、こんな風にそびえていました。

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玄関ポーチの屋根も、これでもかと、しかし上品に装飾されている。

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玄関にやって来た! ヤァヤァヤァ!

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飾りをつける場所を見いだす職人さんたちを、ふと思う。

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右手の廊下。

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正面の階段。踊り場からは左右に分かれる。f:id:simikonokobeya:20170428165222j:plain

左に折れる階段。

 

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正面の窓からは、光がたっぷりと入って来る。

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踊り場の天井。

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この大理石の手すりの装飾をみよ! 足にも見事な彫刻が!

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ドアの上にもベディメントが。日常的に使うドアではなく、上客をお迎えするドア、うやうやしくお迎えいたします、という意味だ。格天井などに通じるものがある格式のあるものなのである。

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京博「海北友松」展と桜の中の野外展示

4月12日

 大きい本屋さんに行く用件があり、京都へ。

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ついでに??京都国立博物館の『海北友松展』へ。 待ち時間もなく、すんなりと入れる。さほど混雑もなく、快適な鑑賞環境。

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友松というひと、鈴木其一同様、狩野派の師匠がこの世を去ったあとに、それまでの狩野派画風を捨て、自分の個性を開花、というか爆発させる。友松60歳。昔の人は師匠に律儀なのだ。

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年を重ねても、画力が衰えるどころか大作にも挑み創作意欲満々。巷では大人気の画家となり、寺院や皇室からも注文殺到。義理堅く友情に厚く、歌も詠む文化人だけど、洒脱でユーモラスな反骨精神も垣間見える。やはり「ただもの」ではない。

人物のとぼけた表情や、動物たちの可愛さ必見。ダメダメな仙人もステキ。役に立たないもの、つまらないものを愛し、効率的でないことを大切に思っていた(はずの)友松って、「わかってる」人だと思う。

 

yusho2017.jp

可愛くて楽しい絵がいっぱいあったのに、絵葉書のチョイスがイマイチだったのが残念。何も買わずに帰宅。

Eテレの「新日曜美術館」でも紹介されたので、もしかしたら、若干お客さんは増えたかも。でも入口で列をなして、ということはないよう。あと3週間、5月の21日まで。

 

京博では「屋外」展示のあれこれを見つつ、お花見もできた。チョー穴場かも。それでは若葉の頃に、お花見をお裾分け(遅!!)

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鎌倉時代の石灯籠に、枝垂桜はよく似合う。

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石の窓から、桜の灯りがともる。

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ようこそ! ようこそ! ようお越し! と桜たちにお出迎えしてもらえる。

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ヤエザクラは、しっかりと丹念にお化粧したおねえさんのよう。となりは葉っぱから出る種類の桜なのかも?

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これぞ三位一体! 曇りなのが残念。

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地面に届きそう。お子様たちも、思わず触れたくなるだろうな。

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散り敷かれた花びらも、風情たっぷり。

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松と枝垂桜のコラボ。繊細にして絶妙。作庭師の面目躍如な美的センスだ。

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寺院から発見されたキリシタンの墓石らしい。桃山時代のもの。当時のキリシタンの遺物は、弾圧でほとんど破壊されてしまったので、稀少なのだ。

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赤煉瓦の塀をバックに石仏。以前は博物館前庭の違う場所にいらっしゃった。あの頃は、タンポポに囲まれていらっしゃって、それは和やかだった。ここはここで散華ならぬ桜の花びらを受けて、静かに微笑んでいらっしゃり、それなりに満足されている(と、思う)。

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平安時代からのほほえみ。

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平日とはいえ、これほど人気(ひとけ)のない桜の庭を、のんびりと歩けるなんて!

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桜の枝の先には、ちいさなタンポポさん。花同士のかわいいトーク

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 ぎっしりの花をつけた枝垂桜の巨木。

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ラッシュアワーなみの混み具合に、息詰まるほど!

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桜ばかりではなく、もみじの若葉も初々しい。

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常緑樹の下には、珍しい光背をしょったお地蔵様がいらっしゃる。

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鎌倉時代東大寺復興の頃、招かれた中国の石工による影響で、石彫像が流行したらしい。

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お不動さまも石造り。

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ベンチもあるし、桜の下でお弁当も食べられたのに! しかもココを見に来る人は、ほんの若干名なので、ゆっくりできる。

 

来年の課題にしておこう。(たぶん来年にはすっぽり忘れ去っているだろうけど)

他にもいろんな遺構などがあるので、京博に来られたらいそいそと出口に向かわず、野外展示もご覧ください。のんびりできますよ〜。