尾道本通り その1
石段の下の踏切を渡り、そのまま駅前の大きな道を横切り、駅方面にしばらく戻って、駅前本通りのアーケードのある商店街の近くまで来る。
ここでブロンズ像と遭遇する。ご存知、尾道の有名人、林芙美子である。ひとりでどこにでも行ってしまうバイタリティのある女性だ。そしてやはりお城とツーショットだ。
物理的にも人間関係的にも、放浪のひと。なにを思っているのだろう。
ある意味、寅さんの女性版か?
アーケードを入ってすぐに寄り道だ。
「林芙美子資料館」があったから。無料。
ここがふるさとではないけれど、2年遅れての小学校生活に続く女学校生活を、彼女は尾道で過ごした。10代の多感な時期に、親友に恵まれ夢多き時代を過ごした彼女にとって、尾道はふるさと同様だったのかもしれない。彼女も「土堂小学校」を卒業しているので、大林監督の先輩なのだ。
芙美子ゆかりの家が残っていた。彼女が間借りしていたのは2階部分なので、正確には「林芙美子の部屋」。
中にも入れるのだ。
ちゃんと2階が見られるように灯りが灯っている。
階段が急勾配すぎるので、ゆっくりゆっくりあがっていく。
上には着物などが下がっている殺風景な部屋がひとつ。これが思春期の芙美子の住まいだった。
さて、ふたたび本通りに戻る。
商店街の両側にある路地、また路地。こちらは山側。路地に続くのは踏切、そして石段。
このすてきなティスプレイは古道具屋さんかな?
ウィンドウの最前列には、なぜか小さなお琴と伊勢エビ。
あ、この路地の先にも踏切と石段が。もはや尾道の定番なのか。
ひるがえって海側に続く路地は石畳になっていた。
尾道のガイドブックには必ず載っている、銭湯をリノベーションしたカフェ兼お土産屋さん「ゆーゆー」だけど、こちらも今日は定休日(汗)
さすが広島、洋品店に広島カープのユニフォームを着たクマさん人形! しかも手づくり!
商店街の片隅の小鳥の巣箱のようなお堂に、かわいいお地蔵様が鎮座。しっかりしたお堂でなく、こんな素人さんの手づくりも味わいがある。初めて見る手づくりお堂。
おおっ! 7段の石段をあがっての踏切待ち! その奥へは、やはり石垣があるので、石段か坂道に続くみたい。
(「尾道本通り その2」につづく)