尾道、坂道、街歩き
崖っぷちに波板建築は、カフェかな?
波板建築カフェなんて珍しい。と思いきや、
ガイドブックにも載っている「ミーシャのハーブ庭園 ブーケ ダルブル」という、こだわりのオーガニックカフェだった。
「崖っぷち浪板カフェ」としてインパクトのある広報をしたらいいのに。もっとお洒落度がなければ面白いのになあ、と思う私は、きっと少数派なのだろう。
どちらにしても、準備中なので入れないのだが。さあ、またしても坂を降りる!これ、足腰丈夫なら、楽しくてしょうがないだろうなあ。いや、丈夫じゃなくても充分楽しい。これがホントの「空中散歩」だから。
甍の波の間から垣間見える、さざ波光る本物の海。
煉瓦のように切り出された石垣、桧皮葺の門扉、石垣の上の白壁、石畳。贅沢だ。
どこまでも続く壁からのぞく紅梅が、風景に色を添える。塀に映る樹々の影も、どこかセンチメンタルで風情がある。
囲い込まれた美しい深窓の令嬢のよう。
今、この写真見て、初めて気づいたけど、ここが「電柱のある坂道」なのかも。なにげない場所だけど、ロケ地巡りスポットのひとつなのだ。
りっぱな日本家屋の前を通り過ぎる。
比較的新しい塀は、木材と土壁。真ん中の波板の庇がご愛嬌。
ずいぶん坂がゆるやかになり、平地も間近になった頃、ツートンの塀に遭遇する。
丸木の支えが下にいくほどフェイドアウトし、コンクリートに埋もれて行くのが面白い。
連続で見ると、ちょっとかっこいい。
そんなこんなで、坂の終了地点に到着。
向こうに見える傾斜した屋根は、ロープウェイ乗り場。こんなに民家に近いところに乗り場があるのもスゴイ!!
しかも、チケット売り場のお隣には鳥居!
この神社こそが、ロケ地で有名な艮(うしとら)神社だった。
扁額だけの屋根が取り付けられている。
両側ギリギリに建造物があって、あまりの片身の狭さに鳥居がそり上がっている。
この境内では映画「時をかける少女」や「ふたり」のロケが行われたのをはじめ、アニメ「かみちゅ!」の舞台としても登場した(アニメについては、これを書いている今、初めて知ったが)。