本堂前
本堂の前には艶やかな桜がある。
ご本尊のお告げによって植えられたという桜だった。とくに有名人のお手植えとかではないし、長命のご先祖は藤原を名乗っていたのに、子孫は湯浅を名乗っているというのも面白い。
桜の枝に攻め込まれつつある六角堂。
枝垂桜が美しく咲いている向こう側には、丈六堂がある。
丈六堂の中には、もちろん丈六仏がおはします。
では、本堂にあがらせていただきます。と思ったら、特別拝観券は、離れた場所の臨時に設置されたところで購入することになっているとか(汗)
すごすごと段を折り、もう一度本堂から出る。そうだ、出たついでに写真を撮ろう。
屋根は何層も重なって、贅沢なつくりだ。
清少納言の『枕草子』194段には「寺は壺坂、笠置、法輪(中略)石山、粉川、志賀」とあり、『梁塵秘抄』に載せる今様には、「観音験(しるし)を見する寺、清水、石山、長谷の御山、粉河(後略)」とある(ウィキより)。清水寺や石山寺、長谷寺と並び称されるなんて、かなりの観音信仰を集めていたということだ。
それなのに、今では近畿圏内にいる私も全く知らなかった。まるでノーマークだったのだ。和歌山は行動範囲の圏外だったこともあるにせよ。
それにしても柱を支える上の部分の装飾が、すごいことになっている。
この繊細な植物の飾り彫りが複数!
手前の木鼻は例のごとく象さん。