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紙魚子の小部屋 パート2 plus はてな版 (2009年9月〜)

平凡な主婦の日常と非日常なおでかけ記録、テレビやラジオや読書の感想文、家族のスクープなどを書いています。

紙魚子(しみこ)のおでかけのあれこれ、ユニークな家族、節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物などを書いています。

煉瓦と洋風建築

以前の記事「紙魚子の小部屋」は下のリンク集から読めます。

実は御池でまず行ったのは、三条通にある中京(なかぎょう)郵便局だ。地下鉄の駅から一番近かったから。

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この威風堂々たる佇まいの郵便局は、明治35年、吉井茂則、三橋四郎によって設計され「京都郵便電信局」として建てられた。f:id:simikonokobeya:20170428163908j:plain

三条通りは明治期から昭和初期に建てられた、レトロな近代建築が数多くある事で知られている。この少し先にある「京都文化博物館」も煉瓦作りのモダン近代建築だ。こちらは辰野金吾が明治39年に、旧日本銀行京都支店として建てられたもので、国指定重要文化財だ。

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いまも郵便局として現役で利用されている。扉は自動扉だが、普通の自動ドアのように引き戸ではなく、開き戸になっているのが珍しい。

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せっかく御池に来たのだから、ここには立ち寄らなくちゃ。今回は「京のよすが」ではなく、「せんべまんじゅう」。

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「せんべまんじゅう」ってなんだろう?と思いつつ、ショウウインドウにあった一番安いお菓子を「せんべまんじゅう、ください」とお願いしたら、「もなかですね」と念押しされた。「せんべまんじゅう」って、最中でしたか!! そして安い、といってもそこは亀末廣さん、ですからね。

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御池から地下鉄に少しだけ乗り、丸太町まで。ここから堀川通まで歩く。その前に、塀の前を通りかかった懐かしいヴォーリズ建築の名作をじっくりと眺める。

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「大丸ヴィラ」だ。大学時代、まだ地下鉄が出来ていなかった頃、バスの窓からうっとりと眺めていた物件だ。京都市登録有形文化財

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京都市のHPより引用。

この洋館は大丸百貨店店主の下村家が居宅として昭和5年にヴォーリズ建築事務所の設計,清水組の施工によって建てられました。
 当時,日本化して 行く洋館の中で,イギリスのチューダー様式でまとめられていますところから中道軒(ちゅうどうけん)と名づけられました。急勾配の瓦屋根に煉瓦積の煙突を 付け,鉄筋コンクリート造でありながら妻面には太い柱型を見せたハウスティンバー(半木造)によって変化に富んだ外観となっています。

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門の装飾は、ギリシャの国花「アカンサス」。明治期の西洋建築の装飾は、当時たまたまヨーロッパで流行していた「アカンサス」の建築装飾が、そのまま「洋館の装飾=アカンサス」として、日本に持ち込まれたそうだ。ということを、実はこのときには、まだ知らずにいた。

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イギリスのパブにありそうなハーフティンバー。かっこいい。

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塀が下方にカーブして、メルヘンなおうちが顔をのぞかせる♡ なんてキュートなんざんしょ♡

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おうちもキュートなら、煉瓦塀もなんともロマンチックだ。

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もう、胸をズギュンスギュン打ち抜かれてしまう。

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こんな風に二棟が仲良くならんでいるが、デザインは違う。

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もうひとつは、ずっとシンプルだ。想像するに、最初のは応接間のあるお客さん用で、こちらは家族の住まいか。残念ながら非公開なので、中に入ったことが無い。特別公開の話も、余りきかない。(大丸のお得意様用頒布会などに利用されていた、というウワサは聴いたことがあるが)

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 「大丸ヴィラ」の、道を隔てた向かいは御所だ。なんとも贅沢な立地。