山門水源 豊かな自然と・・・
山への入り口では、水源がお出迎え。
段々になった山道を登っていく。思っていたより、かなりハードなコースだ。
でも、ほどなくこのシーズンのメイン「ささゆり」が、団体さんでご挨拶!! もっと深窓の姫君かと思っていたら、案外庶民的な入り口付近にいらっしゃった。よかった!
さすがに優美で、つつましやか、かつ可憐♪ 「私みたい〜♡」と、たまには言わせてください。
ササユリの根は、イノシシなど山のケモノたちも好物なようで、放っておくと掘り上げられ食べられてしまうので、厳重に金網やネットの中で育成されている。箱入り娘ならぬ金網入り娘たち。
しばらくは老夫婦のあとを付いて、ふうふういいながら上ったのだけど、最初の分岐点でこれ以上はムリかな?と、湿原に降りる道を探してみた。ここは最初の展望所。木々の隙間から、遥か眼下に湿原が垣間見えた。こんなに高いところにいるんだ〜!
向こうの山頂に近いくらいだもんな。湿原に降りる道はどこだ?
それらしき下りがあるにはあったが、かなりの急傾斜な上、落ち葉の上に足を置くので、滑りやすい。しかもその先は崖っぷちなので、滑落したら生きては帰れなさそう。クマに出会うのと変わらないくらいキケンだ。
しかたなく、元来た道を降りる。降りたところに湿原への道はあるかもしれないし。とはいえ、気分は爽快。山をわたる風が、木々を揺らして山の音を響かせる。子どものときからよく聴いていた風と木のうただ。
道々の自然を堪能しつつ降りる。線香花火のような、ちいさなコアジサイを発見。
生命力がありそうなシダ。葉っぱのフチが赤い。
山水のせせらぎもすゞやかに山の音と調和する。
山の水はどこまでも透明だ。
山の出口に到着。出口の手前には、まるで尾瀬のように湿地の上を歩く通路が造られている。
たくさんの希少らしき植物たちが、大切に保護されているのだ。
スタッフさんたちが「絶滅してしまったかも?」と危惧していたサワラン(沢蘭?)が、若干咲いていた。色が鮮やかなショッキングピンク。
水上にはヒツジグサ。
花も若干咲いていた。
水上をトンボがつーっと飛んで、通路の上にとまった。小型のシオカラトンボみたいな色合いだ。
ショッキングピンクなら負けていない、アザミ。
大きな山法師に似ている木に、花がすずなり。
カメラをアップにしてみると、ものすごく可愛い。淡いピンクのグラデーションのもある。
さらにアップする。
白い手裏剣のような花は、山法師だと思うんだけど↓
山あじさいも複数咲いている。
贅沢なないものねだりをいえば、やはりアジサイは雨にぬれている風情が似合う。
これからのひと↓ 緑が勝っているこの感じも好きだ。
事務所を通り抜け、アプローチにもわんさと!
そしてこんなに豊かな自然の中で、駐車場近くに来て微かな機械音に気づき、初めてこれを見た。
うわさにはさんざん聞いていたが、見るのは初めて。
線量計というものを初めて、しかもよりによって、こんな貴重な自然のどまんなかで見てしまうなんて。
自然とそれに相反するものの、皮肉な並立。そういえばバス停近くは、敦賀から14キロしか離れていないんだった。