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紙魚子の小部屋 パート2 plus はてな版 (2009年9月〜)

平凡な主婦の日常と非日常なおでかけ記録、テレビやラジオや読書の感想文、家族のスクープなどを書いています。

紙魚子(しみこ)のおでかけのあれこれ、ユニークな家族、節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物などを書いています。

作田家はゆたかな網元。

以前の記事「紙魚子の小部屋」は下のリンク集から読めます。

関東の村は、イワシの地引き網で栄えた網元の家、作田家からスタートだ。国指定重要文化財

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場所は私ですら知っている千葉県の九十九里。でも漁具小屋は海岸近くにあったので、家は内地にあったとか。だからさほど「漁村の家」っぽくはないそう。

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パッと見、南国の小屋のような開放感のある家だ。

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外観は二棟が軒を接しているようにみえる。と説明にあるが、たしかに。これを「分棟型(ぶんとうがた)」と呼び、クリの木の半割丸太をくり抜いた大きな雨樋が二つの屋根をつないでいる、とか。

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おおらかだ。

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裏側は一般的な小屋のよう。農家ならタマネギをつるすだろうが、漁村なら干物だろうか?

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中にはいると天井はなく、いきなり吹き抜けになっている。無骨な曲がり木の梁がすごい。

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作田家の主人はダンナサマ、妻はジョウサマと呼ばれていたとか。いいなあジョウサマ。年をとってもジョウサマ♡ ジョウサマに大漁を知らせる漁師は全裸で駆けつけたと記してあるけど、まるで「走れメロス」みたい。って、ジョウサマのもとに全裸の男を差し向けてもいいものなのだろうか? そのへん、漁村はおおらかだったのかも。

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土のかまど。煙突はないので煤けて大変だったろうな。この建物の眼目は、私的には曲がった梁だ。

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海岸近くの松は曲がる性質があるらしい、からかも。ここはまだしもなのだが、のちほどまたご覧いただくことにして。ちなみにここの梁の曲がり具合の造形美は、佐々木家のボランティアガイドさんにも、大プッシュされたポイントである。

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土壁の居間。二部屋それぞれに囲炉裏が完備。

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こちらは「ちゃのま」。家族がくつろぎ食事をとる部屋だ。

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こちらは「かみ」の間。日常的な応接間で、一番重要な部屋らしい。

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松の曲がり材の梁は、造形芸術的。

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あまりに面白くて、見上げながら首を回していた。

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組み合わせるのも試行錯誤の連続だったろうなあ。うまくいったときは、歓声があがったはずだ。

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壁土に埋め込まれた曲がり材も面白い。

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ということで、例によって写真をとりまくり。

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おお、これが分棟型(ぶんとうがた)につきものの雨樋だね!↓ 

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普通の雨樋よりはるかに大きくて、大迫力だ。これで2軒分の雨水を受けることができるようになっているんだな。クリの木の半割丸太(はんわりまるた)をくり抜いて雨樋(あまどい)にしている。

 

なんか「剛毅」!といいたい存在感だ。