江向家住宅は富山の合掌造り。
江向家は富山県の農家。三階建てだ。
18世紀初頭なら、江戸時代の建物。
国指定重要文化財。
富山県の五箇山は、岐阜県の白川郷とともに、合掌造りで有名な場所だ。
さきほどのボランティアさんの説明では、茅葺きは本当は20年は持つものなんだけど、最近は7、8年で葺き替えが必要になるらしい。
やはり酸性雨などの環境悪化の影響がひとつ。
もうひとつは、カラスが茅を抜いていってしまうのだとか。そのため、部分的に修理が必要になるそう。
このアングルは、なかなか無骨だ。
茅葺きの庇! 初めて見る。チョンマゲみたい。
では中へ。
まずは馬屋。ここではしっかり藁が敷き詰めてある。いつ馬が来ても大丈夫。
「おえ」です↓ 日常生活で使う居間のような部屋。
囲炉裏の上にあるのは火棚。火の粉のはぜを防いだり、暖気を循環させたり、履物の乾燥に役立ったらしい。あと、魚を薫製して保存食にしたりも。大活躍だね、いまなら発明した人は、特許ものだ。
「ニワ」、流し場には、石の水船がある。当時は豪華なものだったらしい。
そして、これは・・・紙漉きの道具だ!
柱は石の上に乗っかっている。
外は明るいけど、中はちょっと暗い。
「おえ」には、機織り機?も布付きで展示されていた。
囲炉裏の煙で燻された吹き抜け。3階の窓からあかりが入る。2階と3階は、養蚕の部屋でもあったらしい。
奥には畳敷きの正式なお座敷「オマエ」。この時代には畳はかなりの高級品だったが、浄土真宗がさかんな土地柄なので仏間のある奥の部屋には、畳を使っていたらしい。
手前の板敷きの「ヘヤ」は寝室。
あのでかい民家が、石の上に柱が乗っかっているだけ、というのにも驚かされる。地中に柱を固定して埋め込んだりしないのは、もしかしたら宿命である地震国の知恵だったのかも。