以前の「紙魚子の小部屋 パート2」はこちらhttp://blog.ap.teacup.com/tanukitei/から、 その前の「紙魚子の小部屋」はこちらhttp://ivory.ap.teacup.com/tanukitei/から。

紙魚子の小部屋 はてな版

平凡な主婦の日常と非日常なおでかけ記録、テレビやラジオや読書の感想文、家族のスクープなどを書いています。

紙魚子(しみこ)のおでかけのあれこれ、ユニークな家族、節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物などを書いています。

甲州の民家はイワヒバ・ハウス

以前の記事「紙魚子の小部屋」は下のリンク集から読めます。

次は山梨県甲州市の農家だ。再び一般的な民家に戻る。・・・ん? 一般的かな? すごく軒が低い。この軒の低さは、神戸の古い民家「千年家住宅」みたいだ。

 

もともと山の斜面に建てられていたので、風を防ぐためにこんな風になったそうだ。

f:id:simikonokobeya:20170620134035j:plain

「芝棟と土座のある甲州民家」ってあるけど、芝棟って? 

f:id:simikonokobeya:20170620134048j:plain

「芝棟」とは、茅葺き屋根の棟に芝土をおいて棟の固めとしたもの。芝土に生い茂る植物が根を張ることで、棟を固定し風雨への抗力を高める棟仕舞の一手法だ。しかし1960年代以降、茅葺き屋根の消失とともに急速に姿を消した。

f:id:simikonokobeya:20170620134103j:plain

屋根の頂上にはイワヒバを植えてあるらしい。土を入れて屋根が飛ばされないよう、土を入れて重みを持たせてあるのだ。

f:id:simikonokobeya:20170620134137j:plain

なぜイワヒバなんだろう? と気になって調べてみた。

かなり不思議な植物で、分類は苔類らしいけれど、水はけさえよければなかなか長寿を保つそうだ。冬眠したり、乾燥しても仮死状態にはなるけど枯れることはないみたい。けっこう古くから(文化文政の頃らしい)日本人に愛されてきた古典園芸植物だと、下のHPに書いてあった↓

いわひばとは

 

f:id:simikonokobeya:20170620134143j:plain

現在は、雑草や、もしかすれば雑木などもはえているのかも。草取りをするには大変すぎる場所だし、しょうがないか。っていうか、むしろ根を張ってくれるから草はウェルカムなのかも。

f:id:simikonokobeya:20170620183712j:plain

こちらの花は植えられたもの?? 青空にピンクがやさしい。

f:id:simikonokobeya:20170620183735j:plain

遠目で見ると雑草なんだけどね。

 

f:id:simikonokobeya:20170620134149j:plain

反対側に回ると、屋根全体が苔むしている。もふもふの緑の屋根だ。棟には草どころか樹木が!! いいのか? 大丈夫なのか?

f:id:simikonokobeya:20170620184054j:plain

裕福な広瀬家ではあったけど、以外にも質素な暮らしぶり。

f:id:simikonokobeya:20170621105337j:plain

中は土壁で籠や「しょいこ」などがある。本業は農家だけど、農閑期には荷物の運搬業をされていたらしいので、これらは大事な商売道具なのだ。

f:id:simikonokobeya:20170620183257j:plain

f:id:simikonokobeya:20170621105302j:plain

まるで土蔵のように、あちこちに格子の入った窓がある。かろうじて採光をとっている。別に板で仕切ったりしたとは思うけど、冬は寒かったろう。

f:id:simikonokobeya:20170620183332j:plain

天井はすだれのようなもので覆われている。

f:id:simikonokobeya:20170620183411j:plain

ものすごく味のある空間だ。斜めの木が素敵。

f:id:simikonokobeya:20170620183430j:plain

このときには曇っていたけど、こんなに外が明るい。厚い土壁にちいさな格子窓が少ししかないですからね。

f:id:simikonokobeya:20170620183448j:plain

素朴で力強い屋根。17世紀の終わり頃には、家はこんなだったんですね。

f:id:simikonokobeya:20170620183507j:plain

風が強くても、これだけ軒が低ければ安心感がある。

 

「芝棟」にすっかり注意を奪われていたけど、「土座(どざ)」という説明もありましたよね。下は「イドコ」と呼ばれるムシロ敷の居間で、このような床を「土座(どざ)」というのだそう。

f:id:simikonokobeya:20170620183521j:plain

ムシロの下は地面を付き固め、茅束が敷き詰められているとか。

f:id:simikonokobeya:20170620183624j:plain

柱などが土壁で塗り固められた壁面は、かっこいいなあ。

f:id:simikonokobeya:20170620184159j:plain

こちらは山側。ちょっとイングランドの田舎の居酒屋風、かな?