宮沢賢治記念館へ
タクシーを降りて、駐車場から記念館に続くアプローチは森の中。まさに宮沢賢治の世界。フィトンチッドで満ち満ちた小径。
アプローチから最初の広場には、こんな可愛い表示が。
木立の中には、よく見るといろんな「しかけ」が隠れている。
木の洞の前にも。
次の広場には、賢治の童話のオブジェ。
「よだかの星」だ。
賢治は、和と洋がミックスした、モダンと民話が融合した、詩と科学と宗教がスパークした世界を作り出したひと。知の巨人と呼べる人だろう。
子どもの頃は、彼の伝記を何度も(家に本があったので。活字中毒だったし)読んでいたけど、なんだか本人さんは好きになれなかったな。えらく求道的で苦行を求めているみたいで。
だけど大人になってわかった。なにしろ元々賢治はお坊ちゃんだし、マルチな天才だから、鉱物や化石をはじめ、天体好き、宇宙好き、地学好き、レコード好き、音楽好き、チェロが好き、舶来もの大好き、園芸や庭作りも好き。
ビンボーウェルカム! 金なんかくそくらえ!という人だと思ってたら・・・めっちゃ趣味人やんか!! 賢治の死後、輸入された山ほどのチューリップの球根と莫大な未払いの代金が残されていた・・・という話を読んだ事もあった。彼が独身でよかったよ!
でも「ひとごと」だからこそ(笑)、そんな彼に逆に惹かれてしまったりする。
バラがお出迎えしてくれた先には、「猫の事務所」の人形が。このテイストは、個人的には趣味ではないのだが、「猫の事務所」は、かわいそうな話だけど、とても気になる話。賢治の時代から、「いじめ」は続いている。
では、入りま〜す!
いきなり花巻の観光ポスターに見入る。花巻の伝統民俗芸能「鹿(しし)踊り」の鹿(しし)が温泉に浸かっている!! う〜ん、気になるわ〜、「鹿踊り」。
それにしても「ホメラレモセズ、クニモサレズ」のインパクトは大きい。さすがは「アメニモマケズ」だ。だって、鹿踊りとまったく関係ないし。
と思ったんだけど、賢治は「鹿踊り」に一目も二目も置いていたことを、ここで知るはめになるとは。