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紙魚子の小部屋 パート2 plus はてな版 (2009年9月〜)

平凡な主婦の日常と非日常なおでかけ記録、テレビやラジオや読書の感想文、家族のスクープなどを書いています。

紙魚子(しみこ)のおでかけのあれこれ、ユニークな家族、節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物などを書いています。

青空が目に沁みる日は

お地蔵様にお水をあげることが日課となっているわが家なのだが、その途中にある柿の木をふと見上げた。

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目に染込むような冬の青空である。

 

こんな美しいものを目にしたら、中原中也萩原朔太郎なら、詩のひとつもつくるだろう。石川啄木なら、ぽろぽろと歌を溢れ出すかもしれない。

 

そうだ!と天啓を受けた私は、いそいそとハサミを取りにいった。

 

仏教でも、「この世のすべての事象は、原因の中にすでに結果が包含されている」と考えられているではないか。禍々しき災いの卵は、ふ化する前に取り除かねば。半世紀前のCMでも「いやな臭いはモトから断たなきゃダメ!!」と言っていた。

 

取り除かねば!

断たねば!

イラガの卵を!

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なにしろ私は遠視なので、遠目は効く。針穴に糸を通すことはできなくなったが、アウトドアでは使い道のある眼力なのだ。こっそりと産みつけられた卵など、お茶の子さいさいで見つけられる。高いところにあるものは、高枝切り鋏を使い、まっぷたつだ。どうしてもハサミがすべってしまうものもあるが、それは枝ごと切り落とした(上写真)。ざまーみろ。

 

4本ある柿の木をチェックして回り、ゆうに1ダース以上は抹殺できた。ということを、H氏と全世界に報告したい。ついでに、ぜひイラガの情報網にも混線してほしいものだ。

 

青空が目に沁みる日は、イラガの卵退治にうってつけの日なのである。

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橋をひとつ越えるとそこは雪国だった。

昨日の夕方には、たいそうな勢いで雪が降り出したので、翌日の出勤を心配していた。

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夜間に多少雪は降ったものの、うっすらと屋根に積もる程度。それに折からの朝日にじんわりと溶け出して、車道に雪はない。

本日は仕事に行かねばならないので、積雪を心配していたけど、よかった、と胸をなでおろす。

 

ということで、いつもどおりの時間に出発した。遠山はこんな感じになっていて、思わずシャッターを切る。

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橋をひとつ、つまり川をひとつ越えると、車道もびしゃびしゃした雪道になっていたが、よほどスピードを出さない限り問題ない。と思っていた。

 

ところがどんどん雪が積もっている風景に早変わりだ。雪もジャンジャン降って来て、道もいつの間にか積雪が白く凍っている。そんな道の踏み固められた轍に滑り込むこと数回(汗) いうまでもなく、前の車も徐行運転だ。運転がH氏で大助かりだ。

 

図書館に到着して車から降りたら、ズボズボと足が埋まる。ズボンの裾まで雪だらけだ。15センチは積もっていただろうか。

 

その日の図書館は、閑古鳥が鳴いていたことは言うまでもない。小さいお子さん向けのお話会もあったのに、残念だ。読み聞かせの会のボランティアの方々も、遠くから大変な思いをして雪道を運転して来てくださったのになあ。ご苦労様でした。そして遠路はるばるありがとうございました。

またもや、またもや雪。

朝起きると、うっすら雪が積もっていた。でも「うっすら」なので、大きい道はゆっくり走ればこわくない。

 

時間が経つごとに雪は水となり、お昼には晴れ間すら見えて、すっかり溶けてしまった。大雪の天気予報が外れてよかった!

 

それでも念のため、あちこち車を走らせて、いくつかの用事を済ませ、少し多めに食料品を買い込む。どうせ明日、明後日は仕事だしね。

 

その「念のため」は、役に立ったようで。3時を過ぎる頃から薄暗くなりだし、午前中に降った、花びらが舞うように優美な、着地とともに溶けて行く牡丹雪とは裏腹に、地面を転がるようなパウダースノーが、暮れて行く空から降って来たのだった。それはもう、積もる積もる。今のところは(22時)、雪かきせずに普通の靴で歩けるくらいだけどね。

 

東京から帰って来たKちゃんのいうことには、「米原彦根も、全然大丈夫やったのに、河瀬あたりで急に雪が積もってて、びっくりした」とのこと。そうか、北ではなく、東近江から南近江に降っている雪なんだね。

 

Kちゃんは東京で「コアラのマーチルーム」(正式には「ロッテシティホテル」)に宿泊し、「コアラのマーチ」食べ放題、ロッテのお菓子のお土産付きらしい。もちろん定価ではなく、格安プランで。

lottecityhotel.jp

 

吉祥寺が楽しかった、スヌーピー展もよかった!と、最後の春休みを満喫。スヌーピー落雁のお土産を貰っちゃいました♡ ウッドストックがかわいい〜♫

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それにしても、明日の朝の雪はどうなる、どうなる〜!?

南京玉スダレに萌える。

7日の夜、娘と話しているうちに、なぜか「南京玉すだれ」の話で盛り上がった。

 

「あれ、宴会芸でできたらカッコいいよね!」「まずは、スダレをゲットしんと」。

 

彼女がはじめてテレビでこの芸をみたのは、5歳の頃だったそうだ。すっかり 「南京玉すだれ」に夢中になり、即刻「やってみたい!」と思ったそうだ。父親に似て思い立ったが吉日で、こうと思いついたらまずカラダが動き走り出してしまう、というタイプなのだ。

 

それにしても彼女が5歳といえば、幼稚園の年中さんだ。そんな年齢で「南京玉スダレ」に興味津々とは・・・渋過ぎる!

 

私はその日初めて知ったことだが、彼女はその後、葦(ヨシ)を切ってつなぎ、手づくりしてミニチュア「南京玉すだれ」を作ったのだった。もちろんスダレの形が変化することは無理なので、大ワザ芸・「天橋立」の固定形に仕立てた。

 

それを「シルバニア・ファミリー」のウサギに持たせ、悦に入っていたらしい。(このあたりは、やはり5歳の女児である)

 

問題は、そのスダレの材料。習い事をしていた某所の本物のスダレから何本かを引き抜いてパクってきたと か・・・(汗)

「知らんかった? そやし、あそこのスダレ、スキマだらけやったやろ? まあ、その頃は、それがワルいコトやて知らんかったしな」

 

わああ〜っ、すいませんっ!! 20年近い昔の話ですが、どうぞお許しを〜!!

 

追記:つい「南京玉スダレ」実演画像を複数見てしまい、わかったこと。これはマジック同様、技術と同じくらい、もしくは技術よりはるかに「話術」が大事な芸なんだ。

高麗人参サプリの広告

おととい見た、衝撃の新聞広告。

 

新聞を読んでいて、ふと目にはいった。下段の広告欄をすべて買い占めされている贅沢な健康食品の広告だ。商品は、「時代劇でお馴染みの高麗人参」のサプリである。

 

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時代劇でおなじみの商品とはいえ、このシチュエーションって?

たとえば寝たきりだったおじいちゃんが元気モリモリに。咳き込んでいた病弱な町娘が元気になり恋人とルンルンとかなら、よくわかる。面白くないほど、わかりすぎるほどに、よくわかる。なにしろ広告なんだから、「結果出しまっせ〜!」というインパクトが最優先に大事。

 

でも、このシチュエーションにする理由は、まるで不明だ。とにかく、時代劇におけるこのシチュエーションが好きだからという理由で、強引に場面設定したとしか思えない。

 

これだけのスペースがあるのに、なんでわざわざいわずもがなの説明が必要な(あえてハッキリいわせてもらえば、へたくそな)イラストを使ったのか?? 娘はちゃんと、それも黒塗りの吹き出しに白ヌキでセリフを言っているのに、さらに「◀借金を背負った娘」という説明、要りますか? しかもこの娘の髪型が、どうにも今風なのだ。絵の作者は、江戸時代の髪型を調べるのが面倒くさくなり、はしょったのではないか?

 

一方の男の方だ。いかにも科白はヤクザもので酷薄そうな顔立ちだけど、妙に整った髪型や、下っ端らしからぬ落ち着きはらった表情や、無地の着物が「チンピラ」らしさを差し引いている。もしや、最終稿近くの手前でやっと気づいて、あわてて「▶チンピラ」と入れたのかも(汗)

 いまなら「白のスーツ」はヤクザものの記号だけど、江戸時代なら大きな格子柄とかド派手な着物にすべきではなかったのか? もしかしたら、このイラストレーター?は、時代劇を見たことが無かったのかもしれない。いや、それ以前に、柄物を描く腕があったかどうか。そういえば、時代劇で「チンピラ」っていうのも、個人的にはそぐわない。

 

 そして、なんたること! 一番大事な商品にも「◀高麗人参」って説明するって!! そう書かないとわからんて!! たしかに「This is 高麗人参」って書いてくれないと、とても「これ」がなにかは不明なままだ。 しかもムダにエロチックな高麗人参ビジュアルだ。どうなっているのだ。よくこの原稿に、ゴーサインが出たもんだと思う。

 

もしかすると、重役クラスのおっさんが勇んで「ワシ、絵心あるし、描かせてくれ!」と名乗り出たのかも。でないとこのシチュエーション設定と絵のダメさ加減が説明できない。

 

新聞読者が、たとえこの広告に興味を示したとしても、このイラストを見て、全員心が折れること間違い無しだ。

 

と書きつつも、第2弾の心折れるイラストを、早くも期待している私である。

おひなさまとだるまちゃん

初めて娘に手伝ってもらい、お雛様を出した。仕事明けの6日、月曜日。たぶんこれが最初で最後の、娘とのお雛様を出す協同作業だ。

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お昼からは、本屋さんに走る。職場の図書館でみた「MOE」3月号が、かこさとし特集で、しかもなんと、「だるまちゃんクリアファイル」の付録がついているのだ!!

www.moe-web.jp

ところがなんということ! すでに店頭にある分は完売とか。あっという間に売れてしまったそうで。店員さんも「実は私も欲しかったんですよ!」とおっしゃっていた。

 

さすがは「かこさとし特集」! そして「だるまちゃんクリアファイル」付録の威力は凄まじい!! 今なら発注かけたら入手可能ですとのことで、注文して帰宅。雑誌でありがちな品切れでなくて、よかったよかった。

(3日後にしっかり入手できました)

 

「だるま」尽くしの2月だなあ。

 

 

立春に笑う。

3日の日付が変って4日、つまり「立春」になったのを見計らい、毎年の恒例行事、「立春大吉」のお札をつくる。

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半紙を短冊に切り、墨汁を立春の水で少し薄め(本来は墨をするのだけど、生憎見当たらなかった)、「立春大吉」(厄除け)「鎮防火燭」(火伏)のお札をつくる。この日も3時就寝。玄関と、お勝手口と、たぬき亭玄関に貼ったのは、仕事から帰って来てからの夕方。

 

ということで、今日こそは日付が変る前に寝なくちゃ! と思っていたのに、ついうっかり、お風呂上がりに、岸本佐知子さんの『なんらかの事情』を開いてしまった。うっかり地雷を踏んでしまったのだ。

www.e-hon.ne.jp

 初めて読んだわけじゃないのに、深夜に爆笑の連続となる。

 

 ダースベイダーのアフターファイブを妄想、快獣 ブースカの舌打ちを聞いてしまった思い出、ビジュアルもキリストにそっくりなイエズス会士「愛(ラヴ)先生」のその後、「イカとっくり」から映画『悪魔の いけにえ』へとスライドする想像力・・・。

 

ずらりと並んだ、捨てるしか無い空き瓶を前に仁王立ちになり、「この愚民どもめ!」とふんぞりかえる岸本さん。想像するだけで面白過ぎる。

 

ひとつのエッセイがたった3Pで、それぞれが濃淡はあれど、すこぶる面白い。こんなに笑わせてもらえるなんて、なんてお得なんだ!! 通勤本には不向きですが、是非おウチで存分に笑ってください。