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紙魚子の小部屋 パート2 plus はてな版 (2009年9月〜)

平凡な主婦の日常と非日常なおでかけ記録、テレビやラジオや読書の感想文、家族のスクープなどを書いています。

紙魚子(しみこ)のおでかけのあれこれ、ユニークな家族、節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物などを書いています。

マトリョーシカを守れ!

以前の記事「紙魚子の小部屋」は下のリンク集から読めます。

 何かブログに書きたい新聞記事があったのに、気にしつつもどうしても思い出せないまま、たぶん2週間ほどたった。その記事について今頃になってやっと思い出した。そうそう、マトリョーシカだった!

 古い読者の方は覚えていらっしゃるかもしれないが、私のブログの最初のデザインはマトリョーシカだったので、少なからずご縁のあるアイテムなのである。なので、放ってはおけない話題だ。

 私が読んだ9月の朝日新聞の記事では、ロシアの有名な民芸品のマトリョーシカが、売れ行き不振で生産ストップの危機にある、という海外レポートだった。

 一体一体を熟練の職人が手作業で作り上げるマトリョーシカの存続のために(ほんまか!?)、日本の企業(だったかあやふや)が日本で受けそうなデザインを発案し、それを本場ロシアのマトリョーシカ職人に作っていただいて輸入(!?)するというもので、これはヒットしたらしいのだ。

 そのデザインとは、もうずいぶん以前から日本で大流行りで、ほぼ定番と化しつつあるドクロ、つまり髑髏マトリョーシカなのだ。当然ロシアのマトリョーシカ職人たちは、「なぜこれがウケるのだ?」と首をひねりつつも、せっせと作っていたらしい。ちなみに私もロシアの人たちの感性に同意したい。

 しかしマトリョーシカは奥が深い。そこまで奇を衒わなくても、調べてみれば、実は面白マトリョーシカは他にもあった。

 たとえば最近リマスター版で盛り上がっているビートルズマトリョーシカ。リアルすぎているのが、私には惜しい気がする。マトリョーシカには、シンプルでかわいらしい似顔絵の方が似合ってるのになぁ。

 ところで、いろいろマトリョーシカをみていると、最後の一番小さいマトリョーシカを何にするか!?というのが、どうもマトリョーシカの企画のキモのように思える。ビートルズマトリョーシカの一番大きいのは、やはりラブ&ピースのジョン・レノン、注目の5番目は意表を突かれつつも、ナットクのビートル(甲虫)!! すばらしいアイディアだ。

 あかずきんちゃんのマトリョーシカもある。あかずきんちゃんが持つカゴには、ピロシキが入っているそうだ。

 ロシアのお話といえば「おだんごパン」。最小のマトリョーシカは、むろん主人公の「おだんごパン」である。もっともマトリョーシカというより、むしろ球状だけどね。

 昔話関係で、個人的に最もウケたのは「おおきなかぶ」だ。一番大きいのはおじいさんで、彼はすでに引き抜いたカブを持っているのだが、もちろんそのカブは、あの絵本のカブのような迫力は無く、ちょっと大きめ、くらいなのだ。そして一番「ちいさい」のは、なんと「カブくん」である! 「おおき」くないじゃないか〜!? でもきかん気でかわいい表情のカブくんなので、これ以上突っ込まず無罪放免にいたそう。

 ほかにもハワイアン・ガールだとか、ネイティブ・アメリカンだとか、ロシアとは縁もゆかりもなさそうなモチーフが展開されていたり、歴代ロシア大統領の、まったくかわいくないデザインだったり、なぜか日本の「こけしマトリョーシカまでがロシアで作られている。

 調査を重ねるうちに、思わぬマトリョーシカの源流説を知ることになる。マトリョーシカの祖先は、箱根のお土産物である入れ子細工の福禄寿(福禄寿人形の中には七福神の面々が入っている)という説があるらしい。

 その後1900年前のパリ万博のロシア土産として世界的ヒットとなったマトリョーシカはその知名度を上げ、箱根の土産物が先祖なんてことは忘れ去り、堂々ロシア土着の人形という顔をし続けたのであった(?)

 マトリョーシカの祖先が日本にあるのなら、日本はやっぱりマトリョーシカのサポーターとして頑張らなくてはね。