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紙魚子の小部屋 パート2 plus はてな版 (2009年9月〜)

平凡な主婦の日常と非日常なおでかけ記録、テレビやラジオや読書の感想文、家族のスクープなどを書いています。

紙魚子(しみこ)のおでかけのあれこれ、ユニークな家族、節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物などを書いています。

『俳句歳時記』を立ち読み。

以前の記事「紙魚子の小部屋」は下のリンク集から読めます。

 備え付けのPは家族で使っているので、順番待ちのことがままある。そんなときには、階段横にある作り付けの書棚から本を抜き取り立ち読み。いやいや階段途中だから、階段に座って読む。「5分待って」と言われたからと言って、5分で終了するとも限らない。

 そんなときに便利なのが『俳句歳時記』。池田澄子さんにハマる前から、本屋さんで立ち読みし、そのあまりの面白さに春夏秋冬の4冊を購入。角川文庫の第4版だ。

 目次には大雑把に「時候」「天文」「地理」「生活」・・・などの項目に分かれ、その項目のなかで時系列に、例えば夏ならば、「夏のはじまり」から「夏の終わり」までの季語が続き、掲載ページが示してある。たとえば「時候」のなかでは「立夏」「夏めく」「麦の秋」「土用」「夏の果」などの季語が並ぶのだ。

 昨夜は暑かったので「熱帯夜」を引いてみた。

   蛇皮線を鳴らし古酒飲む熱帯夜   掘 古蝶

   まつくらななかに階段熱帯夜    吉田汀史

   手と足とわからなくなる熱帯夜   五島高資

 寝苦しい夜にはどうするか? 

 もういっそ寝ることは諦めて、楽しくすごしちゃえ!楽器を鳴らして酒を飲んで過ごしちゃおうか。沖縄テイストがまた、南国気分を盛り上げる。

 のどが乾いたので、階下に降りて冷蔵庫を開けて・・・の前に階段の暗さと、昼間には感じた事の無い、圧倒的な存在感におののいたり。

 眠たくてまどろみかけては暑くて目覚め、わけ分かんないくらいにカオスな意識になってしまう。蟻地獄のような熱帯夜なのに、そこはかとないクールなユーモアが、寝苦しい自分から幽体分離するかのように客観的。その第三者の視点が自分自身を救っているよう。

 以上は独断解釈なので、正解じゃないかも。俳句はまったくの素人だし。でも辛いとき苦しいときこそ、俳句を詠むことで辛さ苦しさと距離が取れる、ときには「ちょっと笑っちゃおう」的余裕さえ生まれる。たぶんそれが、私が俳句に憧れてしまう理由だろう。

 ネットには、こんな句もあった。

   羊になつたり獏になつたり熱帯夜  松井季湖

 つらく寝苦しい夜を、こんな洒脱な俳句に変換できたら、人生は楽しくなりそう。