キング・オブ・コントを少し
もうすっかり過去の話題になってしまって恐縮だけど、コント日本一を決める「キング・オブ・コント2009」の決勝戦の話。でも、私が観たのは家事の合間に1/3くらいかな。
もちろんKちゃんは、自称(!)「お笑い評論家」なので真剣に観ていた。ド素人の私が放つ質問や意見にも、鋭い分析や詳細な説明をしてくれるので、大変勉強になる。
「決勝戦に出ない芸人さんたちが点数をつけるのって、どうなん?」
「うーん、お笑いのことをわかっている人たちだから、「お笑い」に関してマチガえないとは思うんだけど・・・難しいとこやね。例えば優勝してる人たちは、たいてい芸歴が長いし、やっぱりそういうこと(下積み時代が長いこと)も審査する芸人さんたちは考えてはると思うんやな。すでにメジャーになって『いい気に』なってる人には、反感もあるだろうし」
「得意な持ちネタをするのか、初ネタをするのか、どっちが有利なんかな?」
「お客さんの手応えのいい、完成された持ちネタっていうのは、半面みんな何回も観てるから、『今まで観た中でのでき不出来』も判定に勘定されてしまうんや。ウチはジャルジャルの1回目のネタを今まで5回みてるし。しかもその内1回は目の前のライブで。あの1回目の点数の低さは、そういうことも含まれるんやと思う」
他にも「ロッチ」もなかなか好き。「しずる」も、ほのぼのした終わり方に幸せなものを感じるし、そこが人気の素なんやと思う。東京03は、洗練されてるし演技もうまいし、安心してみていられるけど、笑いの点でなんか物足りひん。など、いろいろと語ってくれた。
ところで、我が家で絶大な人気を誇るのが、モンスターエンジン。個性派ぞろいで趣味も違うのに、なぜか圧倒的に集中的に支持されている。
彼らは笑いのフロンティア魂を持つ人たちみたいな気がする。気負わないハッピーな冒険家みたいな。
1回目の競馬中継のネタは、しかし予想外にツボを外れてしまった。そして予想通り、いまいちな点数だった。妥当な評価だと思った。ちょっとばかり、がっかりした。
ところが、二回目の落ち武者の背後霊のネタで、すっかりKちゃんと盛り上がってしまった。あまりにもツボにはまってしまったのだ。
「なにこれ〜! 面白すぎる〜!」
「とくに落ち武者が歌って踊るとこ〜」
そう、ここが一番のツボだった。槍がカラダを貫通したざんばら髪の落ち武者(しかも背後霊)が、明るくしゃべりまくったあげく、歌って踊るっていうのは、とんでもないビジュアルだったのだ。意表を突かれたというか、盲点を暴かれたというか。
彼らの出番が終わってすぐ、Kちゃんの携帯が鳴り、彼女とお笑いをアツく語り合う友達のNちゃんからメールが届く。彼女が近くのスーパーに一緒にジャルジャルを見に行った「お笑い友達」である。
『モンスター・エンジンは、新しいフィールドに立った!!』
みたいな内容の、感動に満ちたメールだったらしい。
私もすっかり彼らの出来映えに満足してしまい、もう、これで充分です状態だったのだ。彼らの笑いの余韻を楽しむべく、テレビから離れ、家事に戻ってしまったくらいだから。