やるやん!滋賀県警音楽隊
朝の5時台にH氏を駅まで送った帰りに、NHK第2のラジオで滋賀県の話題が始まったので、耳をそばだてる。
あとからKちゃんにその話をしたら、
「おかーさん、それ1年前の話題やし!」と呆れられたが、私には初耳だったので、あえて今日のブログ俎上に乗せることにする。
かつて「かい人21面相」に愚弄された滋賀県警の汚名を返上してあまりある「いい話」なのだ。
振り込め詐欺の被害が一向に後を絶たない中で、ひとりの男が静かにアツく立ち上がった。滋賀県警音楽隊の楽長を務める池内孝次警部補である。かれは音楽のチカラで世の中を変えられると信じていたに違いない。そして見事、自分の力でそれを証明してみせたのだ。
彼がしたのは、被害防止ソングの作成だった。もちろん作成するのは仕事が終了後。自宅で深夜まで作詞、作曲に没頭されたという。勤務外の作業だったのである。
そしてラジオから流れてきたのは、こんな歌だった。
♪振り込め 振り込め 振り込め詐欺
振り込め 振り込め オレオレ詐欺
つぎに あなたを ねらってます
こんな 電話 に要注意
【 犯人台詞 】
もしもし、オレ、オレだよ
オレ、会社の金使いこんだんや
返さな逮捕されるんや
すぐに、お金振り込んでや
ちょっと待って 振り込まないで
だまされたら あかん
これは これは これは振り込め詐欺だっせ♪
ああ、耳に残る!! しかもリアルな犯人の口調の台詞入りだ。この台詞を語るのも、現役の「逮捕する側の人」なのである。題して『だまされたらあかん!』。1番のオレオレ詐欺に始まり、なんと歌詞は4番まである。還付金、融資保証金、架空請求それぞれの詐欺の手口を歌にし、ポップなメロディーにのせているのだ。
発表から問い合わせが相次ぎ、じわじわと全国区にまで広がる勢いをみせているらしい。あまりの反響に今年1月には銀行協会の協力により CDを限定500枚つくられた(非売品)。
しかもこの歌の効果は絶大で、滋賀県での振り込め詐欺被害は1月、2月は0件だったらしい。ローカル銀行のATMでもBGMとして流されていたようだ。
さらに最近では老人会で歌うのでとか、小学校で子ども達が歌うのでピアノ伴奏に、とか、楽譜希望者の問い合わせも多いとか。
その内、カラオケで歌える日が来るかもしれない(実はもう来ているかも/笑)
滋賀県警がつくった振り込め詐欺防止ソング「だまされたらあかん!」は、被害減少に確実に貢献した。音楽は世の中を変えられるのだ。
大事な情報を最後に。CDは市販されていませんが、滋賀県警察のホームページ上で、歌を無料でダウンロードできます。是非!