なぜ魔王?
『ノーファンデーション主義』という美容関係の実用書?があったので借りてみた。本の内容に興味があったわけではない。作者の写真が全面に出された表紙でみるかぎり、作者はきれいな女性である。
この見た目とネームのギャップがとても不思議だったので、どこかにそのナゾを解き明かす部分はないかと思ったのだ。なぜ高級焼酎のネームを借用したのか?
それだけのために本を借りるか?と突っ込まれても仕方ないのだが、いや、それだけなのである。だって私はノーファンデーションどころか、そもそもセレモニーがない限り化粧品に用のない人だし。
もしかしたら彼女の野望が「全世界の女性に真実の美を!」というものだからか? 世界征服を目論む悪の組織のような野望を持っているからだろうか?
でも、この本の文章は自分がかつてはファンデーション至上主義者だったことを打ち明けるのに、こんな風に書かれているのだ。
「魔王も昔はファンデーションを使っていました」
一人称で「私」ではなく自分の名前をいっちゃうという極甘なキャンディトークなのに、固有名詞がおどろおどろしいので、そのギャップにどうしても笑ってしまうのだ。
しかも化粧する魔王。女心をアツく語る魔王。おもしろすぎる!
昔の台詞で申し訳ないが、たとえば「リンダ、こまっちゃう〜♡」みたいなムードなのに、固有名詞は、あくまで魔王! 乙女な文章なのに主語が魔王なので、だんだん頭がくらくらしてくる。
くらくらしてくる頭に、乙女セールストークな文章(しかも主語が魔王!)がガンガン入ってくる様は、まるで「SF(催眠商法)」みたいだ。
あっ! だから「魔王」なのかも(笑)
もっとも人のことは言えない。私も「紙魚子」だもんなあ(笑) まさかこんなに永年使う事になるとは、最初採用したときには、思いもしなかったもんなあ。日常的に使っていると、だんだん変に思わなくなるということかもしれない。
でも最後にひとこと言わせていただくなら、最初に読んだ人は、やっぱりちょっと笑ってしまいますので、魔王さん。
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今日(8日)思いついたことを追記。彼女の本名が「麻央」とか「真央」で、だから「魔王」になったのかもしれないと。いままで考えた中で、いちばん常識的で腑に落ちる答えとして、私の中では勝手に一件落着。