バースデイ
今週に私の誕生日があり、誰にも気づかれないまま一日が終了した。でもとっておきのプレゼントはあったのだ。
翌日、起きたての少し寝ぼけたH氏に、
「昨日はおかーさんの誕生日やったんやけど、誰もなんも言わんかったな〜♪」とわざとイジワルで言ってみた。
H氏は思わずのけぞって
「え」(しまった)
という、素直なリアクションに爆笑してしまう。
しかもエンジンのかかりきらない寝起きの頭をフル回転させてなんとかフォローを試みようとしているのが、まるでガラスの仕切りの箱の中をみるように手に取るようにわかるので、面白くてしょうがない。
「あ、でもな、昨日はTくんが第1志望のとこから内定もらったし、それがプレゼントということで」
といいながら、「自分ながらナイスフォロー」と内心ムネをなでおろして笑顔にすらなっているので、おもわず笑ってしまう。
「そうそう。それが何よりのプレゼントやった」
大手でもないし、薄給だし、多忙そうだし、一人暮らしになるけれど、なにより「自分に向いていそう」なレアなところを、自力で探し出してアタックしたことに拍手である。
そして、現在本人は、すっかりえへらえへら状態だ。「これで思いっきり卒論に全力投球できる!!」と宣言。笑いが止まらないとは、こういう状態なんだろうな、きっと。