丑三つ時に、のめりこむ!?
先日Kちゃんが「自分はまだまだのレベル」だということを心底自覚して、夏休み前に自らの奮起を促すため、日本一難しいと言われる模試を受けた。
「まあ、この模試なら30点あればいいんちがう?」と塾の先生に言われたそうなので、「難しかった!!」のは、しょうがない。彼女がよくわからなかった、と言っていた現代文の問題をふたつ、お願いして読ませていただいた。
「最初のこれ、なんかわからん言葉がいっぱい出て来て、内容もようわからんかった・・・」
つまりは評論である。「なんかわからん言葉」がいっぱい出て来ても、「内容もようわからん」かっても、私は評論が好きだ。20代は故・中島梓の漫画評論に感動し、30代でほぼ1年間、橋本治漬けになった。
第1問には、たしかに高校生には難しいと思われる単語が頻出し、あまつさえレヴィ=ストロースのブリコラージュ論が引用される教育論。・・・ってこれ、知ってるやん! 「ありもの」を使ってなんとか乗り切って行く、っていう話、しょっちゅう聞いている(読んでいる)し。
そう、これは内田樹先生の『日本辺境論』だ(読んでないけど)。彼が繰り返しブログで発表しているご意見なので、読み慣れている文章だ。解答は鼻歌まじりである(うそうそ! 難しかった!)。にもかかわらず、記述問題は「ほぼバツ」だったりする。がっくり。
御自身で「私の文章は入試問題になる頻度がたかい」と自慢げに?(笑)著者自らがおっしゃっていたけど、模試にも出没なさるとは。
次にとりかかったのは小説の問題。これは、まえまえから気にはなっていた小説、『タイム屋文庫』(朝倉かすみさん)である。行間に情感や思いがたっぷりで、ロマンチックで的確な表現に酔う。ええ問題やんか〜!
とうに1時もすぎた真夜中に、夢中で現代文の問題を解く中年女。やや怪談じみているが、久々にエキサイトした。もっとも思いっきり2時も過ぎるという暴挙な事態に陥ったりもして。 丑三つ時に、なにしてるんだろうね、私は。