購買部を狙え!
Kちゃんが高校に入学して半年が過ぎた。いろんな意味で「たたかい」の連続の高校生活で、凹むこともあるけれど、精神的なバランス感覚のある人なので、転んでも立ち直ってよく頑張っている。
でも考えてみれば、今年は家族全員が新機軸に突入し、新しい事態に面しているので、それぞれみんなが大変なのだ。だから立場や度合いが違いこそすれ、お互いに「たいへん」なのが実感として分かち合えるので、気持ちを理解し合えるのかもしれない。
最近、必要に迫られて高校の「購買部」に初めて行ったKちゃん。
「え〜! 今まで行ったことなかったの〜!?」と驚く私。私は女子校だったから購買部は乙女仕様で、小さいながらも選ぶのに迷ったりした。
「だってウチの学校の購買部って、校舎の端っこのボロいとこやし小さいし、おばあさんがひとりでやってはるから、ぜんぜんやと思ってたねん。ほしたら、品揃えがめちゃめちゃよかったし、びっくりした!」
「そら、高校生ターゲットって絞り込めるから、品揃えいいに決まってるやん!」
「そやけど今年の春からリニューアルしたみたいやで」
「入学式のときに購買部のチラシもろたけど、ものすご元気で可愛らしかったで! あれは高校生がつくったんやな」
「購買部にあったポスターも思いっきり可愛らしかったから、あれはみんな高校生が描いたんやな・・・ほやけど、おばあさんが一人でやってはって、パソコンもあるんやけど『こんな感じで』使ってはったし、思わず『スリラー』か?って思った」と、Kちゃんはマイケル・ジャクソンの『スリラー』に出て来るゾンビの手つきをしてみせた。「ウチ替わりましょうか?って、よっぽど言おうかと思ったくらいやった」
『スリラー』って・・・ゾンビのダンスを思い出し爆笑。
「それで購買部を案内してもらった内部進学の子に『なんでこんないいとこ教えてくれへんかったの!?』って言ったら、『ウチも初めて来た』って言ってはったねん」
これからは隣町の文具充実店まで足を伸ばさなくても、校内でお買い物ができるので、よかったよかった。