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紙魚子の小部屋 パート2 plus はてな版 (2009年9月〜)

平凡な主婦の日常と非日常なおでかけ記録、テレビやラジオや読書の感想文、家族のスクープなどを書いています。

紙魚子(しみこ)のおでかけのあれこれ、ユニークな家族、節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物などを書いています。

淀川節炸裂!

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 間があいてしまって、すみません。しばらくはこんな状態が続くかも。単に心身ともにあれやこれやと忙しいだけなので、ご心配なく。

 まだしつこく日曜洋画劇場淀川長治さんの話は続きます。

 淀川長治さんの日曜洋画劇場のムービーを観ていたら、懐かしくてしょうがなかった。あれを毎週観られていた私たち(淀川さんのいた時代を生きた人たち)って、本当に贅沢だったんだな〜とつくづく。

 ついでにいえば、藤子不二雄アニメ劇場のあと、「赤とんぼ」のメロディーにのって「ただいま発売中」の『週刊新潮』の表紙が観られたのも贅沢だったな。言わずと知れた谷内六郎画伯の表紙絵だ。

 『旅情』の解説で、主人公の男性を「もっさりした男ですね〜」と、にこにこしながら一刀両断にする淀川さん、面白すぎる。

 『旅情』という悲恋物語では、イタリア男が恋人にくちなしの花を手渡したら、彼女はとても喜んでくれたのに、うっかりして川に花が落ちてしまうのだ。それを追いかける男。追いかける、追いかける。もうちょっとで花に手が届く、というところで、でも花は結局流されてしまうのだ。

 淀川サンの解説では

「これがプレイボーイなら、きっと川に入ってずぶぬれになっても花を取り戻すでしょう。でもこの男、そんなことはしないんですね〜。やっぱりもっさりしていますね〜」

 そして最後の停車場での場面。

「ヒロインが汽車の中で、男が来るのを待っている。待っている。でも汽車は男が来ないまま、発車してしまうんですね〜。汽車が発車してからやっと、男が来るんです。もっさりしてますね〜。男は、追いかける追いかける。でもやっぱり汽車は男をホームに残したまま、去っていくんですね〜。

 これが色男なら、汽車に飛び乗るのに、この男はそうしないんですね〜。どこまでももっさりした男ですね〜」

 淀川サン、無邪気な笑顔だけど、言う事は意外にシビアだったりする。

 それからマカロニ・ウエスタン(イタリア産西部劇)『荒野の用心棒』の解説も面白かった。

「この映画、原題は『ちょっともうけたろか〜』っていうタイトルなんです。安い予算で、でも本家の西部劇よりオーバーアクションにしてつくったところ、「ちょっともうけたろか〜」どころか「えらいもうけてしもた!」んですよね」

 ええっ、淀川サンって、関西人だったっけ!? 調べてみたら、神戸のご出身だった。そうだったんだ〜。そういえば、淀川サンって、「くいだおれ太郎」にも似ておいでかも。いま気づいたんだけどね。