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紙魚子の小部屋 パート2 plus はてな版 (2009年9月〜)

平凡な主婦の日常と非日常なおでかけ記録、テレビやラジオや読書の感想文、家族のスクープなどを書いています。

紙魚子(しみこ)のおでかけのあれこれ、ユニークな家族、節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物などを書いています。

京都の休日

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 4月1日は金曜日だった。金曜日はおばあちゃんのデイサービスの日だから、この日がこれから私の休日となるわけだ。

 で、退職して毎日が日曜日?状態の初日は、いきなり休日。ということに、あろうことか当日気づいて、それなら京都に行こうと思い立つ。中盤戦に入ったクレーの展覧会を見に行かなきゃ。毎日が日曜日だと、うっかり油断して、いつのまにか会期が終了していたりするのだ。

 久しぶりに東山界隈をのんびり歩く。蹴上で電車を降り、南禅時に向かう桁外れなお屋敷群の道を通り、琵琶湖疎水の向こうにある動物園をながめつつ歩く。

長い石垣や土壁や竹(先が尖らせてあり泥棒よけになっている)の高い塀が続き、外からは伺い知れないハイソな一角。ドキドキ。

 疎水の噴水と、その向こうには動物園。

 咲き始めた桜やうつくしい柳ののどかな様は、予断を許さない事態や脱力するようなニュースとはあまりに乖離していて呆然とする。

南禅寺前のしだれ桜と動物園の一角にある柳。


 パウル・クレーの色彩の、天才的なハーモニーの絶妙さに絶句。シンプルでキュートな造形にハートを射抜かれ、微笑ましいユーモアに和む。さんざん迷ったあげく、でも図録は買わずじまい。今回の展覧会は「クレーの創作の秘密を探る」的な分析がメインだったので、そういうのにあまり興味がない私には分不相応かと。

 今回は京都駅は利用せず、JR山科経由で往復した。学生時代は山科をしょっちゅううろついていたので、懐かしくなり路地裏も入ってみたけど、もう昔の面影なし。

 少数の知っているお店もすべて消え、寂しい思いをするも、ご夫婦でされている小さなパン屋さんを見つけ、自分の嗅覚を信じて入店する。四角いクリームパンや大きめのクロワッサン、ぎっしりフルーツがつめこまれたアップルパイなどを購入した。翌朝の朝ご飯にしたら、大好評だったので大当たり。

 行きには10時半頃の電車に乗り込み、3時半には帰宅する大急ぎのお出かけだったけれど、春を(そして花粉も!)満喫した一日で、満足満足。