無欲の勝利
先週の土曜日は金曜日に引き続いて、あまり調子がよくなかった。だから整骨院に行き、マッサージという不調のときのスケジュールを滑り込ませた。H氏に病院まで送ってもらったので、迎えに来てもらうのを待つ間、近くにある「スーパー○善」で食品のお買い物をした。
スーパーでは、くじ引きイベントの後半戦だったらしく、お買い物を終えるとレジのおにいさんが、「2500円以上のお買い上げですので、『千本釣大会』で一回チャレンジできますよ」とアナウンスしてくれたのだ。
くじは大好きだ。それに最近とてもくじ運がいいのだ。
しかしこのときには、すでに駐車場にH氏は到着しており、しかも帰省したTくんを駅から拾ってきていた。早く車に行かなくては。心は焦るがくじもしなくちゃ! ともかくハズレの景品もらって、ダッシュしよ。
店の片隅にビニールの綱が何本か垂れ下がっていた。千本もあったはずなのに(笑?!)すでに10本ほどしかない(わかっていますって。引いたそばから新しく追加してるの)。係のおにいさんが「好きなのを一本引っ張ってください」というので、即座にいちばん短い綱を引っ張った。
「あたりました〜!」と、めでたい割には不景気な声でバイトのおにいさんがつぶやく。
「あら〜当たったの!? どうもおめでとうございます!」と後の受付のおばさんが、こちらはえびす顔で、めったにない僥倖だとばかりにニコニコとフォローをかける。綱の端には紙片がつけてあり、そこには「大物が釣れました!」の文字が。その「大物」とはスーパーで販売している刺身の盛り合わせ。
いや、即座にはもらえない。来週の水曜日以降の4日間のうち、都合のいい日時を選んで欲しいというのだ。その引換券をもらうために、個人情報のあれこれを記入し、ちょっと時間をくってしまった。
「当てもん好きバージョン」の私は、いつもより夢も希望も大きくなりがちで、欲深くなるのに、このときは、もとより「ハズレ」を確信していた。無欲というパワーの恐ろしさを垣間みた。
さて、今日がブツを受け取りに行く日。まさか引き換え券に掲載されていたパーティっぽい豪華版じゃないだろう。ということで家族+親戚の意見が一致していたが、その「まさか」。
そういえば、こういうときの常套句である「写真はイメージです」の文字が見当たらなかったもんな。ビニールの風呂敷にまで包んでいただいて、何度もいろんな人に「おめでとうございます!」と言われて、なんだか幸せ。
そしてこういうときに限って、H氏は「おしごと」で家ごはんパスだったりするのだ。残念〜!