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紙魚子の小部屋 パート2 plus はてな版 (2009年9月〜)

平凡な主婦の日常と非日常なおでかけ記録、テレビやラジオや読書の感想文、家族のスクープなどを書いています。

紙魚子(しみこ)のおでかけのあれこれ、ユニークな家族、節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物などを書いています。

サンショウウオは旨いか?

以前の記事「紙魚子の小部屋」は下のリンク集から読めます。
おじいちゃんが生きていた頃、岐阜県へ家族旅行(Kちゃんはまだいなかった)へいったとき、オオサンショウウオを観る機会があった。

そのとき、おじいちゃんは、よだれを垂らさんばかりに「サンショウウオって、旨そうやな」とうれしそうにつぶやいていた。H氏はそれを聞き漏らさず「天然記念物は食えへんの!」と、クギを刺していた。

京都水族館のショップで販売されているメインキャラクター、オオサンショウウオのぬいぐるみを眺めながら、ふとそんなことを思い出した。

はたして、オオサンショウウオは旨いのだろうか?

まず彼らは何を食べているのだろう。

ウィキペディアによれば、食性は動物食で、魚類、カエル、甲殻類、貝類、ミミズ、などを食べるらしい。共食いすることすらあるそうだ。動物性タンパク質を摂取しているのだ。

ところで、京都の加茂川では、食用として人為的に持ち込まれたチュウゴクオオサンショウウオが野生化して棲息し、近年の調査では13%がチュウゴクオオサンショウウオ、44%が雑種という結果がでていた。ということは、従来のオオサンショウウオは半分以下の割合になっているのだ。今も昔も、国産は貴重なのである。

もっとも国産であれ、中国産であれ、レッドリストの種なので、どちらにしても食べることはできないけどね。ただし、天然記念物の指定を受ける前ならば、話は別。

そんな幸福な?時代に生きた北大路魯山人の著作『魯山人味道』によると、山椒魚をさばいた際に強い山椒の香りが家中に立ち込めたという。どんなに煮ても当日は堅かったが、翌日にはすっかり柔らかくなり、香りも抜けて非常に美味だったらしい。「山椒魚はすっぽんのアクを抜いたようなすっきりした上品な味である」「ゼラチン質の分厚な皮がとびきりうまい」とも言っていたそうだ。
また白戸三平の『カムイ外伝』でも食用とする場面があるという。

食への飽くなき追求は、さすが魯山人というしかない。そして魯山人にも負けない味覚の直感力を持っていたのが、今は亡きうちのおじいちゃんだ。あの外観から、「旨そう」と見抜いたとは。さすがは、様々な伝説を持つ、スケールの大きい人だけのことはある。

山椒魚は旨かった。」というお話でした。