ブックス・メガラニカ
辺境作家あらためノンフィクション作家、 高野秀行さんのブログを昨年より毎日チェックしている。最近、大変気になった記事が宮田珠己ことタマキング氏の新刊、『はるか南の海のかなたに愉快な本の大陸がある』(本の雑誌社)についての書評だ。そして高野さんのこの本についての記事のタイトルは、「タマキングのおそるべき深化」。
深化? 進化でなく?
早速、図書館に予約をかけて、しばし待った後このあいだ借り出すことができた。けっこう学術的で、専門的で、さまざまなジャンルのマニアックな本たちの書評集だ。書評なので、一編が短い。2、3編読んで、ガテンした。
ホントだ、とんでもなく深い! へんてこなものにかける著者の愛、そんな作者たちへのタマキングの愛ったら! そして当然、今回も笑いどころ満載だ。
この本についての詳細は高野さんのすばらしい書評に譲る。まだ、ほんの20ページやそこらしか読んでないが、ヘンな本に目がない私は、じつはちょっと困ったことになっている。
だってこの本で紹介されているのは、まさに私のストライクゾーンにズビズバ♪と入ってしまうのだ。その数44冊! それらをすべて読破することは、諸般の事情により無理だろう。その多くを読まないままパパパヤ〜♪と息絶えるであろうことを思うと、たいへん無念だ。
おまけに昔の間違った知識や誤解による記述の引用で、インプットされる知識は混乱状態だ。「新しい情報だけど、これ間違ってるものだしね!」 脳は、この新しい情報をどう処理すべきか困惑の極みだ。脳内は大混乱である。
今日のブログのタイトル『ブックス・メガラニカ』は、『はるか南の海のかなたに愉快な本の大陸がある』の副タイトルだ。メガラニカって、怪獣の名前みたいだが、造語ではない。
この本の「まえがき」によるとメガラニカとは、「西洋において古くから南半球に存在すると信じられていた巨大な大陸の名前」である。宮田さん独自のカテゴリーとして、「このメガラニカにならい、幻想であれ史実であれ、そんな世界があったのか、とエキゾチックな嗜好を満たしてくれる本を、個人的にメガラニカ本とジャンルづけることにした」そうなのである。そんな本たちを紹介した本。
「まえがき」も1ページなのに、とてもいい。感動的に濃いし深いので、「まえがき」だけで早々に持って行かれてしまった。宮田さん、どうでもいい知識について、博覧強記すぎ(笑) ますます好きになってしまいますわ〜。