リベンジをはかるも。
大学近くのお好み焼き屋さんはあきらめ、バス停に向かうことにした。
しかし東広島駅に戻るのではなく、最寄りの観光地らしき酒蔵の町、西条でリベンジをはかることにした。駅前に行けば、シエスタ、もとい、仕込みしつつオープンしているお好み焼き屋さんだってあるかもしれないじゃあないですか。
前日チェックしたらいくつか発見したのだが、土地勘がないのは悲しいことで、場所的にも自信がないし、詳細な営業時間もチェックしていなかった。ダメもとなバクチだけど、トライしてみる価値はあるかも。
ということで東広島駅とは逆方向の「西条」行きのバスを待ったが。
・・・来ない。
やっと来た!と思ったのも束の間、満員でスルーされてしまう。
「おかーさん、このバス停では乗れへんのと違う?」と悲しそうにKちゃんがつぶやいてしばらく後に、やっと来た。しかし満員なので、バスステップギリギリに立ってやっと乗る。
ところが最後に乗った男子が発車してから「あの、東広島にいきたいんですけど・・・」と小声でバスの運転手さんに告白したのだ。
「えっ!? それは後のバスなんだけど!」と、残念そうに大声で教えてあげるも、無情に「後のバス」は道をはずれていった。
そのあと、運転手さんはそのあわれな男子に正解のバス停を教えてあげ、下車するとき1区間の運賃を払った彼に「お金はいいから」と親切に声をかけて返金してあげる。
後で私とKちゃんが、「あの運転手さん、カッコ良かったなあ! 江戸っ子やったなあ!」と口をそろえて褒めたたえたのは言うまでもない。
そして西条の駅前のコンビニで、「おいしいお好み焼き屋さん」を教えてもらったあげく、やはり「17時からオープン」のため、クローズしたお店の玄関先でUターンしたのも言うまでもないのだった。
仕方なく再度「東広島駅」行きのバスに乗ったが、道中はなかなか楽しめた。
坂が多い狭い道が神戸っぽいとか、豪邸が建ち並ぶ赤瓦の屋根の地域があり、鯱(シャチホコ)や波、素晴らしいのは鳩の瓦がこれでもかというくらい屋根に乗っていたので「平和のシンボルを屋根にちりばめるとは、さすが広島!!」と、母娘で驚嘆したのだった。