カオスな行動
通称・「山の地蔵」を見たし、椿の実も見たし、次はちょっと高台にあるので田園風景を見渡せる、素敵なロケーションの墓地に行ってみた。
H氏は迷子になるたびに突き当たるくせに、実はとても苦手なのでパス。ときたまお寺にいって肩に激痛が走ったり、胸にどんよりした不吉な気配を感じたりする人なので。
明るいし拓けているけれど、やはり墓地は墓地。古い風雪に耐えた墓石もあり、空気には歴史の厚みや重みが漂っている。2段階に仕切ってあり、上部には「憩」と刻まれた石のモニュメントなどもあるが、死者はともかくとして、生者が憩えるところではなさそうだ。ここで眠る人々は、日々抜群のロケーションを見渡せるのだから、心安らかに憩えそうである。
妙感寺の裏手には、石庭の名残もあった。
その角には山号などが掘られた石の標もあった。
え? もしかして「雲黒山」とか!? 顔を近づけてもう一度読んでみる。
まさかね。「雲照山」でした。
すてきな灯籠もありました。
では妙感寺を後にして、目的地へ。鹿肉を買いに来たんだ。
「紅葉や ひろた」の入口には、バンビの剥製(売り物)とか「はにわ」の置き物とか、福招きグッズ(大黒様や招き猫など)が、情け容赦なく無秩序に並べてある。胸がすくくらいのカオス。店主は猟師さんでもあるので、ジビエ&剥製(&頭骨)という並びになるのだ。
ここで店主の鹿肉讃歌をひとくさり拝聴した後、希望のあれこれを入手し、無事目的を果たす。
そういえば、お寺に寄って肉を買う・・・というのも、なんだか無秩序な行動かもしれないなあ。