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紙魚子の小部屋 パート2 plus はてな版 (2009年9月〜)

平凡な主婦の日常と非日常なおでかけ記録、テレビやラジオや読書の感想文、家族のスクープなどを書いています。

紙魚子(しみこ)のおでかけのあれこれ、ユニークな家族、節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物などを書いています。

みうらさん、ロフトジャック!

以前の記事「紙魚子の小部屋」は下のリンク集から読めます。

 今年の1月に梅田の「丸善ジュンク堂書店」ビルに行ったばかりなので、その隣にあるロフトには事前の下調べと、うっすらな記憶を頼りにたどり着けた。大阪で、誰にも道を聞かずにたどり着けるのはうれしい。

 今回のテキスト『いやげ物』(みうらじゅん/著 ちくま文庫

 ロフト自体が、私やKちゃんにとっては、ほとんどテーマパーク以上にテーマパークなので、ロフトに来た、というだけで、テンションがあがる。

 それなのに会場の7階へ行こうと、エレベーターを探したら、もうこの有様だ。

 「国宝みうらじゅん いやげ物展」のメインキャラクターは、畏れ多くも「つっこみ如来さま」だ。もちろんみうらさんの作られた仏像で、私は以前「愛・地球博」のみうらさんのイベントで、小さいホンモノ(アヤシイが)を見たことがある。煩悩多き人間に「えーかげんにしなさい!」とつっこんで下さる。「えーかげんにしなさい!」。「つっこみ如来」さまは、この普遍的な漫才のラストの台詞が、いかに宗教的かを端的に示す日本人の叡智の結晶である。

 「いやげ物展」のパンフにもポスターにもチケットにも、暗黒をバックにこのお方が「えーかげんにしなさい!」と、みうらさんの物欲をいさめているのだが、もちろん彼は聞く耳持たない。(というか聞く耳を持ってしまうと仕事にならないだろう)

 そしてパンフやポスターやチケットだけでは飽き足らず、如来さまは、意外なところに出没される。

 エレベーターのドアが開いた。一瞬のけぞる。もちろんエレベーターの中にも、「催し物案内」という枠を越えて、大々的につっこみ如来さまはいらっしゃるのだ。その迫力に、どきどきした。

 ちなみにエスカレーターも油断はできない。なんと足元の銀のサイドラインに「国宝みうらじゅん いやげ物展」と細長い広報が貼付けられていた。

 もちろん各階には、手頃な大きさのパンフレットが、心憎いまでに手に取りやすい分量で置かれていた。

 つまり梅田ロフトは、「つっこみ如来さま」だらけなのだ。物欲をかき立てる各売り場に、煩悩をいさめ「えーかげんにしなさい!」とポーズをとる如来さま。もうこの風景だけで、すでにみうらじゅんワールド全開だ。矛盾する世界を笑うべしという、みうらさんの暗黙のギャグなのかもしれない。

 ロフトをジャックするみうらじゅん、恐るべし!