静かなイブ
子どもが大きくなり親の手を離れると、クリスマスがそれほど特別な日でなくなる。もはやすっかり日常と化してしまう。それでもちょっとは日常ではないこともあった。
今日の午前中は、近江八幡の知人K子さんのご実家で、ポチ袋製作会があったので、時間を縫って柚子の籠を抱えて訪問した。
石灯籠や背の低い山茶花がある落ち着いた庭を見ながら、落ち着いた子ども達やフランクで明るい年配の方数名と一緒に、筆を振るってアバウトな絵を描く楽しさ。子どもの時には、ご近所のおウチそれぞれに、我が物顔で居座っていたが、そんな感覚を久々思い出した。
素敵なモノがいっぱいあるのに、寛げるおウチというのは、実は滅多に無い。ひとつには複雑で面白い構造なのにゆったりとした間取りで、お屋敷といえるほど広いのに、親しみやすく誰でも受け入れ態勢万全なおウチだから、というのもあるのかもしれない。それはこの家の住人たちの人柄なんだろう。K子さんはもちろんだが、お母様も若くおしゃれで、心持ちも素敵な方なのだ。
ささっと三つほどポチ袋をつくり、先生の作品もごっそりいただき、早引きする私に豚汁のお土産までいただいて、急いで帰宅し、あやしい空模様に洗濯物を回収する。
家事をひととおり済ませたら、年賀状の最終チェックや書き込みなどをして地域別にくくり、普段通りの晩ご飯とする。
夜は宮藤官九郎の『木更津キャッツアイ 日本シリーズ』をみて、やはり薬師丸ひろ子のセリフに感動。「がんばらず、くさらず、普通に生きる」って、やっぱりカッコイイ。
お便りなどが届いていたりもして、にっこりしてしまった。とくに我が家でウケた変形ハガキは、とっても気に入ってドアノブに飾ってしまいましたよ。ありがとう、Oさん! Kちゃんも「どーしたん、これ! ええな〜!!」とご満悦でした。