村上龍を初体験
8月は遠方におでかけしたので、読書がはかどった。おかげで余裕で読書会の課題本を読み上げられた。(そのための青春18キップ)
なんと初の村上龍さん。最近NHKでドラマにもなった「55歳からのハローライフ」。彼が「限りなく透明に近いブルー」でデビューしたときを知ってる年齢なのに、ずーーーっと読まず嫌いで通してきた。今回課題本になっていなければ、一生読まなかったかもしれない。
ところが今回、いままで持っていたハードロックのような村上龍イメージが覆された。まるで深みのあるスローなブルースみたいだった。いろんな人のレビューを読んだら、やはり「彼らしくない本」ではあったようだけど。
これ、50代で読んだら沁みます。ほとんどが60代の人たちが主人公ではあるんだけど、しっかり涙腺やられました。タイトルどおり「55歳からのハローライフ」。
人生後半(終盤)でもう一度、「人生に、こんにちは」。新しい人生が始まるっていうこと。何かしらの変動があり、心が裏返ったり、ひと皮むけたりすること。新しい仕事、新しい生活、新しい夫婦関係、そして新しい勇気と優しさ。
実は村上龍さんって、もっとマッチョな人かと思ってたのに、実に女心がわかっているし(渡辺淳一氏とは逆の意味で・笑)、繊細に女視点で男のどーしようもないとこが指摘出来る人だし、「男と女の間には深くて暗い河がある」けど「えんやこらと舟を漕ぎ出す努力をしなくちゃ!」とも考えてる人だとわかったのは、意外だったけど大収穫。
あ、明日の読書会にむけて、頭の中、まとめとかないと。極上の中編たちなので、すぐさまのめり込めますよ。
今日は中秋の名月。昨日の小望月も冴え冴えときれいでしたが、さて、今夜はどうかな。
☆ススキ、コスモス、ユーパトリウムチョコラータ(フジバカマ)