「陶芸の森美術館」へ
うどん屋さんからは、またもや炎天下の上り坂が続く。看板の大きな地図を見れば、広い敷地内の一番奥の、山の上にある施設だった。車ならいい感じなんだろうけど、徒歩ではなかなか辛い。
もしやと思って入口にある事務所に立ち寄り、「最短距離を教えてください」と懇願した。親切なおねえさんが出てくださり、イラストマップを広げながら「一番短いのはこのルートですけど、石を組み合わせただけの階段ですから、登りにくいですしねえ・・・距離は遠いですけど、舗装された坂道の方がラクかと」と、たいへん気の毒そうに案内してくださった。
記録的な暑い日だったので、そんな風にとても気遣ってくださったが、さすがにちょっと肩を落として「がんばってみます」と事務所を後にする。
せっせと坂道を登っていたら、後ろで車が止まった。なんと、さっきのおねえさんが、マイカーで追いかけてくださったのだ。親切にも車に乗せていただけ、美術館まで送ってくださった。こんなこと、田舎の施設ならではだろう。というか自分でもちょっとマズイと思っていたくらいだから、見た目、相当バテバテだったと思われる(汗) 途中で何かあったら・・・と心配をおかけしてしまったのかも。
車で入れるここで降ろしてくださった。
上り坂は続くけれど、もう施設は見えている。・・・しかしこんなに登ったのか〜!!
たしかに信楽を一望できる絶景ではあるけれど。
あやうく私も救いの手を求め、路上に根っころがるとこだったかも(汗)
「みず、みず・・・」とかいいながら。
外観は美術館というより、プラネタリウムのついた科学館のよう。
あと一息で到着だ!
艱難辛苦の旅の果てにたどり着いた、「リサ・ラーソン展」。
美術というより商業プロダクツの北欧デザイン、「カワイイ」系の陶芸だ。彼女の「かわいい」は、人柄の素晴らしさや、あたたかい人間的要素に裏打ちされて、見ていて実に幸せな気分になれた。そんな機会があるなら、友達になれそうな気配を感じた(笑)
残念だったのは、ミュージアムショップで購入を予定していたいくつかの品が完売済みだったこと。
漁師さんのがお気に入り。船のもお洒落な色使いだし、北欧の動物たちも素敵。シンプルな造形のカードたちもキュート。
絵葉書やカードを少しだけ買って、「たぬきタクシー」を公衆電話で呼び、10分ほど待って駅まで帰る。帰りはさすがに早かった・・・。