はじめてのシフォンケーキ
昨日はコミック『きのう何食べた?』11巻(よしながふみ著)にあった、主人公の母親が、子育て中に作っていたホームメイドシフォンケーキにトライした。あまりに美味しそうだったので、食べてみたくなったのである。
お菓子作りはたびたび失敗しているので自信はなかったが、このマンガに出て来る食べ物を作って失敗したことはない。おまけに定番になるくらい美味しい。
たとえば、みじん切りしたタマネギを炒めず、生のままハンバーグのネタに混ぜ込む「しゃきしゃきタマネギのハンバーグ」は、炒めたタマネギを冷ます時間や手間を短縮できるので、すっかり我家の定番である。
今回のシフォンケーキは、まだシフォン型やベーキングパウダーが出回る以前、バターがちょっと高級だった頃の話なので、昭和のお母さんが工夫を重ねて編み出したレシピなのだ。だからベーキングパウダーもバターも使わない。シフォン型のかわりにパウンド型で作る。メレンゲにした卵白のみでふんわりさせるのだ。
ということで、材料は小麦粉、卵、砂糖、サラダ油、冷水、塩、バニラエッセンスと、ごくシンプル。卵白と卵黄に分けて、ハンドミキサーでメレンゲを作って、卵黄に材料を混ぜこんでから、メレンゲと合わせてパウンド型に入れて焼く、という簡単さ。
焼き上がってから冷ます時間を入れて、3時間で完成すると書いてあった。しかし、だいたいにおいて私は目安の時間オーバーすることがほとんどなんだけど、これはまさに3時間だった。準備と計量に、一番時間がかかったかもしれない。焼いている時間、冷ます時間は手が空いているので、かかりきりの時間は1時間半くらい。
上は少々焦げたけど、ほんの表面だけ。シフォンケーキを焼くのは初めてだったので、オーブンでしっかりと膨らむのを見たり、出した時のふんわり感には、おもわず感動。食べてまた感動。
「あともうひとつ」が止められないという点が、非常にキケンなのだが、これで生クリームと苺を買って来たら、もうケーキ屋さんに行かなくても大丈夫だ。年金生活者になって、もうケーキを買えなくなっても、卵と小麦粉と砂糖で自力でケーキが出来るんだから、鬼に金棒である。作者のよしながふみさんにも大感謝祭だ。
と、うれしさの余りすっかり意味不明になってしまったが、そんな初シフォンケーキづくりだったのでした。