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紙魚子の小部屋 パート2 plus はてな版 (2009年9月〜)

平凡な主婦の日常と非日常なおでかけ記録、テレビやラジオや読書の感想文、家族のスクープなどを書いています。

紙魚子(しみこ)のおでかけのあれこれ、ユニークな家族、節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物などを書いています。

日本でガウディ体験

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 もう、ここはバルセロナにしか思えない。

 だから空だって、バルセロナの青い空にしか見えない。

 こんな立体のコケシのようなタイルの隣に、よくよくみれば、サンリオのようなファンシー柄のタイルがあったりして、なにがなんだか(笑) いい意味でカオス。

 数歩引いて見ると、これがまたいい色合いで。

 1Fは店舗だけど、そこから上はマンションらしいから、きっとマンションの入口らしきものが。ちょっとだけ、みせていただきます・・・。

 門扉は蝶の羽のような曲線。

 舌を出す鬼女のタイル絵に誘(いざな)われる。バリの魔女ランダの誘惑だ。

 側面はこんな感じ。どきどき。

 通路の天井は、こんな感じ。わくわく。

 突き当たりには巨大な手が!! 天の蓮池から出てきた手は、地の足を指差す。

 左手にあるブリキ?の郵便受けも、ひとつひとつが動物の意匠になっているこだわりぶり。

 蓮池の手前には、リンゴがぶら下がっている。アダムとイブが全裸で暮らしていた頃の、知恵の木の実なのか?

 床は三角のタイルが敷き詰められている。ウロコなのか足跡なのか?

 外の側面には、こんなアバンギャルドなタイルがあるかと思えば、

 こんな清楚な花柄が並んでいたりする。

 そんなダイナミックな変化の連続も楽しめる。

 そろそろ、この変幻自在な建物のまとめに入らなければいけないのだけれど、

 所詮、無理だよね〜。

 でも一歩間違えれば「きわもの」「げてもの」と言われそうで、下手をしたらファッションホテルと間違えられそうでもあるところなのに、なぜかしっくりと早稲田のまちに馴染んでいる。

 そして日曜の、人通りのまばらな朝の光のなかで、とてもきれいに輝いていた。

 文字通り、七色に。光を受けると、タイルも窓も虹色に光を放つのだ。

 これが「てづくり」というものの価値なのだろうか。超一流の職人さんたちをコーディネートし、作り上げたデザイナーズマンション。1984年という時代が後押ししてくれた部分が大きかった気もする。

 デザイナーズ・ブランドが流行し、コンクリートの打ちっ放しがオシャレと思われ、過労死が問題になっていたのとは裏腹に、バブル景気で浮かれてはしゃいでいた時代だからこそ、そこから逆行するものもどこかで求められていたのかも。もちろん経済的にも、あの時代だったからこそ実現可能だったのかもしれない。

 あさイチから、どえらいものを見てしまったと、ちょっと高揚した気分で、次の待ち合わせ場所へ急いだ。

 これが、「どえらい」尽くしの一日になるとは、まだこの時には知るよしもなかったのだが。