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紙魚子の小部屋 パート2 plus はてな版 (2009年9月〜)

平凡な主婦の日常と非日常なおでかけ記録、テレビやラジオや読書の感想文、家族のスクープなどを書いています。

紙魚子(しみこ)のおでかけのあれこれ、ユニークな家族、節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物などを書いています。

かまくらの郷

以前の記事「紙魚子の小部屋」は下のリンク集から読めます。

まるで異世界からきたかのように、夜の店先で不安げに、ななまはげが客引きを!!

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うわ〜! SFのような光景だ。「なんでオレはこんなところにいる? なんでこんなことをしているんだ?」という戸惑いが、コスプレ!?の内側から沁み出しているようだ。この中途半端さが、逆になんとも愛おしかったりした。女子がヨワいタイプのシチュエーションだ(個人差があります)。

 

人の気配を感じて振り返ったなまはげさんに、「お店に入りますので〜♪」と笑顔で暖簾をくぐると、こころなしか「ショーまでの入店人数ノルマまで、あと少し」みたいに?安堵感が漂ったような(気のせい・笑)。さらに、なまはげさんが、とっさの対応を計りかね、「うぉおおお・・・」と言葉に詰まっている様子も、なんだかグッとくる。

 

若くキレイでしゃっきりした「秋田おばこ」が、注文を取りにきてくれる。家にいる間にメニューを検討した「舟盛り」を注文してみた。娘には呆れられたが、一度やってみたかった。「ひとり舟盛り」なんて、空前絶後だ。きっと、最初で最後のことになるだろう。

 

最初に、「お通しで〜す!」と元気な声とともにやってきたのが、これ↓

 

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コンロとの比較で見当がつくと思いますが、2人鍋くらいの、しかも陶板鍋!

鶏肉はむろん比内鶏。たしかに今夜は少し寒いのだけど、お通しがお鍋!? でも、ここは、なんとこれがレギュラーのお通しらしい。お鍋が浅めだったらしく、意外と食べられました。

 

やってきました、ひとり「舟盛り」! 予習をしたら活魚問屋直営のお店だったので、魚は美味しいはず、と予想して。

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私が通されたのはカウンタ—席だったけど、グループで来られた方々は、やはりこちらでしょう! 半オープンな「かまくら個室」。

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客層は、若い男女のグループからサラリーマン風のグループなど、多種多様。「なまはげショー」で対応するなまはげさんの力量が問われそうだ。

7時半からのショーに合わせ、7時に入店したので、ほどなく「まもなく、なまはげショーが始まります」というアナウンスがあり、各人、各グループそれぞれに、「秋田おばこ」が、てきぱきと席をまわり、「ここに、なまはげが来ても大丈夫でしょうか?」と確認をとりに来てくださる。「是非お願いします♡」と。

 

全員の確認をとった後、照明が少し落ちて、不安感を募らせる音楽が流れ、すっかりお馴染みになった「うぉおおおお」という、なまはげのうなり声が聴こえて来る。ショーといってもステージがあるわけでなく、入口から順番に客いじりをするなまはげさん。即興で順番を組み立てている様子らしく、一度私を素通りして、カウンターの端の、サラリーマン男性に声をかける、なまはげさん。

 

「おまえ、どこから来た?」「兵庫県です」「仕事か?」「仕事です」「こんなところまで、ほんとに仕事で来たのか?」「そうです」「そうか・・・夜の秋田でハメをはずさんように、気をつけろよ!」

 

そして突如振り返るなまはげさん。「おお〜、あそこに『いい女』がいるぞ!」

えっ!? 

ワタシ??

過去にも、そしてたぶん未来にも、二度と言われる事はないだろうコトバをかみしめる。そんなことを言ってくれるのは、なまはげさんだけです〜!

そりゃ、薄暗かったし、カウンターに踞(うずくま)ってたし、何より営業のリップサービスに違いないけれど、うかつにも、うっかりヨロコんでしまった。

 

もちろん、次のなまはげさんのターゲットは、ワタシだ。

「どこから来た?」「滋賀県です」「おお、兵庫とか滋賀とか、今夜は関西からの客が多いな」「ひとりか?」「結婚してるけど、ひとり旅です」「だんなとうまくやってるか?」「はい、なかよしです♪」「よしよし」(みたいな感じ)。

基本、ひとり客には、なまはげ風紀委員会風対応みたいだ。

 

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しかし、なまはげさんが各「かまくら個室」を訪問するやいなや、どっと笑い声が巻き起こり、その後も数回は笑い声が弾けていたので、彼がエンタメのプロだということも実感した。もしかすると、客引きのなまはげさんは、別のヒトで新入りなのかもしれない。

 なまはげショーも終了し、比内鶏の焼き鳥(塩)を1本、おにぎりをひとつ、きりたんぽを1本注文したところで、けっこう満腹になってしまい、ハタハタの塩焼きやババヘラはあきらめ、林檎ジュースでしめる。

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お会計をして店を出ると、なまはげさんが待機中。写真をお願いしたら、ポーズをとってくださった。その後、握手をして「気をつけて帰れよ!」と送り出してくださった。

こうして、私の「なまはげの一夜」は終了。

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目と鼻の先にあるホテルなのに、なぜか、さんざん迷った末にたどり着けた。この日も2万歩近く歩いていたので、ぐったり。

フロント前に「ご自由におとりください」状態で並べてあった新聞(朝日とローカル紙)をゆっくり読んで、アメニティが充実しているバスタイムを楽しみ、人生初めてフェイスパックシートを使っている間、テレビを見た(笑) その後、明日の準備をして高級ベッドでぐっすり就寝。この旅で最高のホテルライフ。しゃ〜わせ♡

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