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紙魚子の小部屋 はてな版

平凡な主婦の日常と非日常なおでかけ記録、テレビやラジオや読書の感想文、家族のスクープなどを書いています。

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次郎と正子のテイスト

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武相荘内部には、白洲次郎氏が戦後、連合国軍占領下の日本で吉田茂の側近として活躍し、連合国軍最高司令官総司令部と渡り合った資料などが展示してあった。GHQに対し唯一、一個人の人間として、誇りを持って本音で一喝できた日本人である。白洲正子さんメインで来たはずなのに、いきなり次郎さんにズギュンである。しかもチョーイケメン。ビジュアルも中身も格好良すぎ。しかも、英国に留学した不良の坊ちゃんだ。これは正子さんが惚れて当然。

 

 

晩年、彼が入院していたとき、看護士さんが「右利きですか? 左利きですか?」ときいたとき、「右利きです。でも夜は左(左党=酒飲み)」というお茶目な面もある。彼が常連だったコーヒー豆売りの人は、彼のことを「かっこいい、冗談好きのおじいさん」と言っていたとか。不良で、忖度すべき相手にも言うべきことは言って、地位も名誉も執着せず、しかもお茶目。当然、モテモテだったようで、同性からは「彼は悪い人間ではないんだけど、いかんせんモテ過ぎます」という意見もあったようだ。

 

そして一方、正子さんのもので私が心を奪われたもの。着物や小物やアクセサリーなどの展示を忘れてしまうほど、私が気に入ってしまったのは、正子さんの書斎。

 

ご自宅なので、しかも2階は立ち入り禁止だったので、わずかなスペースだったけど、奥の畳敷きの部屋があり、窓に面して少し板張りになった場所がある。元は農家の作業場だったようだ。そこに机を置き、両サイドに本が積み上げられていたりする。正子さんが、「家で一番落ち着く場所」とおっしゃっていたのもうなづける。ちょっと懐かしいような気配が濃厚に漂っていた。いつまでもいたくなる場所だった。

 

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絵はがきで雰囲気を少しでもわかっていただければ ↑

 

次郎さんの著書より引用 ↓

「新憲法のプリンシプルは立派なものである。主権のない天皇が象徴とかいう形で残って、法律的には何というのか知らないが政治の機構としては何か中心がアイマイな、前代未聞の憲法ができ上ったが、これも憲法などにはズブの素人の米国の法律家が集ってデッチ上げたものだから無理もない。しかし、そのプリンシプルは実に立派である。マッカーサーが考えたのか幣原総理が発明したのかは別として、戦争放棄の条項などその圧巻である。押しつけられようが、そうでなかろうが、いいものはいいと率直に受け入れるべきではないだろうか」(『プリンシプルのない日本』より)

 

彼らのお嬢さん、桂子さんが、「この家で次郎と正子のテイストを感じていただければ、うれしい」というようなことを書かれていたが、はいはい、じっくりとお二人のテイストを味わい尽くしました。センスがよくて、いい意味で育ちがよくて、でもかなり不良で、しっかり自分を持ってあまりあるくらいで、とてもお茶目。ふたりに共通のテイストでした。