コロボックルを知りませんか?
ブームもとうに過ぎ去った今、昨日『ハチミツとクローバー』1巻を読了した。美大を舞台にした青春群像マンガであるためか、異様に読むのに時間がかかる。「群像」なので、登場人物のキャラを把握するのに時間がかかるためだ。
最初に「コロボックル」をネタにしたギャグ?にウケてしまい、勉強しているKちゃんの邪魔をしつつ伝達してみた。
「『コロボックルは実在した!』ってHP作るって〜(笑)
しかも初対面の小柄な女の子に里芋の葉っぱを持たせたり、キノコ椅子に座らせたり、足形とったりするなんて〜!? まさかコロボックルがこんな風にギャグになるなんて思いもせーへんかった!」
しかし「うん、そやな」といいつつも、Kちゃんのなにか薄い反応に訝しく思う。空気を読んだり気を遣ったりする子なので、合わせてくれることも頻繁なのだ。
「もしかして、コロボックルって知らへんの違う?」
「うん。そもそもコロボックルがわからへんから、なにが面白いのかさっぱりやったねん」と白状する。
私の子どもの頃は、佐藤さとるさんの『だれも知らない小さな国』から始まる「コロボックルシリーズ」は図書室にも学級文庫にもある定番の児童書だったし、昭和40年代の学研の『学習』の読み物には、長新太さん、那須正幹さんとともによく書いてらした。
しかし私はむしろ、コンビを組んでおられた村上勉さんの絵の方が印象深いのだけれど。
そういうことで、私にとっては「コロボックル」の名称は非常になじみ深いものだったのだが、それを「知らない」と言われたことが、非常にショックだったのだ。
そして「もしや?」と思い、休日である翌朝、まだ布団の中でぼんやりしているH氏にも「コロボックルって知ってる?」と訊ねてみた。
「コロボックル? ・・・えーと」
「もしかして、知らへんとか?」とおそるおそる聞く私。
「あれやん、アイヌの、ほら」
「コロボックルでアイヌが出るなんて、すごいやん!」
しかし、私の賞賛はここまでだった。
「コロボックルはアイヌの・・・アイドルや!」