悲喜こもごも
昨日2月受験の結果が出そろったので、学校でも塾でも悲喜こもごもの人間模様がみられるそうである。
「学校でウチは元気にニコニコしてるし、友達が『受かったんやろ? おめでとー!』っていわはったから、『落ちたしー』っていうと、一瞬時間が止まった」。 ダメもととはいえ、わずかな可能性という淡い期待もなくはなかっただろうに、鋼の精神力と不動の安定感のあるKちゃんならではである。
もっとも受験日以降は、かなりシュミレーションをして、自分なりにセーフティネットを張り巡らせていた。
「塾で、(受験の手応えは)どうやった?って訊かれたから、さっぱりやった、万一受かってたら寒中水泳してあげるわ! って言っといた。そしたら落ちても、あー、寒中水泳せんでもよくてよかった!って思えるやん?」
昨日も通常通り塾に自習をしにいったので、「寒中水泳せんでもよくなった、って言った?」と帰って来た彼女にきいたら、「あっ!! せっかくのネタを使うの忘れた〜!! 普通に落ちた〜ってゆーてしもた〜」と、非常に残念がっていた。
「塾は『受かった組』と『落ちた組』にクラスが分かれたし。『落ちた組』で元気なのウチだけやし。そやけど3月の一般入試に向けていかないとあかんのやから、それまでにもう1ヶ月もないし、落ち込んでるヒマはあらへんねん!」
学校での面白かった出来事を、「もう、ツボにはまってしもて〜!」と笑いながら報告してくれたり、逆境になるほどテンションがあがるヤツ。
でも、その気持ちはDNAを分かち合っている私にもわかる。自分だけのうまくいかなかった事なら、なんとか気持ちの折り合いをつけられる。というより、逆境になれば逆に燃えるのだ。むしろ気を遣ってもらったり、同情されたりする方がイタかったりするのだ。
Kちゃんのことは、心の中で「近江のがばいばあちゃん」と呼んであげよう。いや〜、オオモノだ! こんなすごいものを間近でみられるなんて、感動的。