出家すること。
やっと「泣けた」。
「泣く事が出来る」というのは、なにかしらをリセットしようという生理現象なので、むしろ、諸々あるのに泣く事が出来ない状態の方がつらい。かなり個人的な見解だけれど。
人生の崖っぷちに立ったり、すべてがどうでもよくなったり、なにもかもがイヤになったりすると、現代の人は死を選びがちだけれど、それは日本の伝統に沿っていないのではないかと、ふと思いつく。
「源氏物語」では、この世をはかなんだ女性達は、髪を下ろす事を選んだ。西行だって、もとは武士だったのに出家した。死を選ぶ前に、出家という選択があるじゃないか! どうして現代では、これが機能しないんだろう。
スピリチャルやオカルトは、テレビでもてはやされているけど、生と死の間にワンクッション横たわる宗教というものに、光をあててみるべきなのかも。
ということを書いている間、ふと、そういえば『イエスの方舟』はいまどうなっているんだろうと気になって調べてみた。
そうか、マスコミから「千石イエス」と呼ばれていた(マスコミが勝手につけた名前らしい)「おっちゃん」(と「方舟」メンバーは彼の事をそう呼んでいたらしい)は2001年に亡くなっておられたのか。ずいぶん時間がたっているけれど、謹んでご冥福をお祈りしたい。アーメン。