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紙魚子の小部屋 パート2 plus はてな版 (2009年9月〜)

平凡な主婦の日常と非日常なおでかけ記録、テレビやラジオや読書の感想文、家族のスクープなどを書いています。

紙魚子(しみこ)のおでかけのあれこれ、ユニークな家族、節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物などを書いています。

淀川美代子さん

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 今日、ふと本屋さんに立ち寄り、なにげなく『暮らしの手帖』の最新号(第4世紀50号/2011年2−3月号)を立ち読みした(書籍/出版関係社の方たち、ごめんなさい!)。

 記事がかなりよかったので、よほど買おうかと思ったけれど、残念ながら代金を捻出できず断念。印象に残った記事とは、

『こんにちはさようなら 第21回「読者交流会にて」(松浦弥太郎)』

花森安治の机(馬場マコト)』

 このふたつ。上のは見開き2p、下のは半ページくらいの短い文章なのだけど、感心したり、涙ぐみそうになったり。

 上の読者交流会の話題は、編集長の松浦さんと、ゲストだった淀川美代子さんのトークの話。そこで松浦さんがレポートされている淀川美代子さんのお話がものすごくいいので、それだけでも買いだと思う。松浦さんの噛み砕きかたも丁寧で、淀川さんの気持ちが、ものすごく伝わったし。

 美代子さんは、『Olive』、『an・an』、『GINZA』で編集長を務めた敏腕編集者だ。私も一時期(むろん、もう女子高生ではなかったが)『Olive』を愛読していたので、その雑誌センスの素晴らしさは、よくよく存じ上げている。現在ではエグゼクティブ アドバイザーとしてご活躍されているそうだ。

 美代子さんは、雑誌が大好き、お洒落が大好きで、かの映画評論家、故・淀川長治さんの姪御さんでもある。(姪ではあるけれど、お母様の弟さんだった長治さんは、美代子さんの父親が早くに亡くなりいらっしゃらなかったので、一緒に暮らしていらした。ほとんどお父さんみたいなもの。おかげで小さい時から映画の「英才教育」を受ける事に)

 今の付録合戦となった雑誌の有り様に心を痛めてらした。そうだよね、そうだよね。何だか違うなという思いを、明快に言ってくださったのがうれしい。

 「雑誌はコンテンツが勝負なのに」。まさしく!

他にも

「人生のいい事は楽しみ、悪い事は勉強だと思ってそこから学ぶ」。

うんうん。

「人に負けまいとして自分を押し出していくんじゃなく、自分の意見と違っていても、謙虚に人の話を聴いてみることが大事」

 みんな自分が損をしないように必死な時代に対する、重大な警告を聞いたような気がした。声の大きいもん勝ちな気分が充満している現代を、実にシャープに斬られたよう。

 家に帰って「淀川美代子」で検索をかけたら、思いも寄らなかった鉱脈に出くわした。『ほぼ日刊イトイ新聞ー「淀川おじさん」』という淀川美代子さんと糸井重里さんの対談だ。それも「日曜洋画劇場」の40周年記念として作られた淀川長治さんの解説だけを集めたDVD 『淀川長治の名画解説』の話をメインに据えてあり、そのムービーもおまけについている、という贅沢なコンテンツ。これ、久々の私的ヒットでした! これについては、また後日。