恵文社一乗寺店/天守閣
やはりいちばんじっくり見たのは、「食」に関する棚だったと思う。でH氏に紹介した本で、彼のたいへんなお気に入りとなった米原万里さんの、私が知らなかった1冊『旅行者の朝食』(文春文庫)をチョイス。あとで知ったのだけど、解説を東海林さだお氏が書かれているというのも、ポイントが高い。
3月の半ばより、あんなにスーパーの魚売り場を賑わしていた宮城産のパックたちが一斉に姿を消してしまった。安くて美味しかった宮城産のパックたち、そして宮城の漁師さんたちへの愛をこめて、なおかつ復活を祈って、『聞き書き にっぽんの漁師』塩野米松/著(ちくま文庫)をチョイス。魚好きのH氏にもってこいだ。
最近読んだ『本の雑誌』の巻頭で紹介された(ように記憶する)『こぐこぐ自転車』伊藤礼/著(平凡社ライブラリー)を手に取る。
オビに大きく「喜寿でもこぐ!!」とある。おお〜〜!!と思う。その下に中くらいの字で「絶妙な分量の笑い」とある。これは〜〜!!と思う。その下に小さく「自転車文学の最高峰」とある。え〜〜!?と思う。
これはやはり自転車ツーキニストであり、一時はデローサだのビアンキだのイタリアンブランドを大人買いしていたH氏に、ぜひ読んでいただきたいと思う。(今なら信じ難い話だけどね)
そしてなんと、この本屋には「古書コーナー」もあり、安いか高いかわからない価格が付いている。でもまあ高くはないと踏んだ、中島らもとひさうちみきおの『しりとり対談』を購入。シモネタとドラッグの話のパーセンテージが高いらしいけど、私が無理でもH氏は読むだろうから、買って損はしないということで。
その他にコミックを2冊。勝田文さんの『ちくたくぼんぼん』を1、2巻。たいへん愛らしい話を愛らしい絵柄で描く人なのだ。八日市図書館時代に、同僚の司書さんから教えてもらって、すっかりお気に入りになってしまった。
あともうひとつあるのだが、それは今のところナゾな本なので、じっくり見てから、後日に。