実話です。
先日Kちゃんから聞いた話。
Kちゃんがうちの家族の話をしたらテッパンでウケる、という話は前に書いた。その話には続きがあったのだ。
「ウケるんやけど、だれもホンマのことやと思てへんねん。(場を盛り上げようとする明石家さんま的サービス精神での)ウチのつくり話やと思てるねん」
「小学校のとき、おとーさんが黒いウインドブレイカーが破れたし、そこにベージュのガムテープ貼ったんや。その服、知らんと羽織っておかーさんがウチを迎えにきてくれて、ベンツやBMWがところどころにある学校の駐車場に車(当然ボロい中古の軽自動車)から出て、他のおかあさんとしゃべってたのみたときは、めっちゃ恥ずかしかった」という昔の実話を、得意げに?友達にしゃべったところ、
「『ほらほら〜またウケよ、おもて〜(笑)』といわれるのが、最近のちょっと困ったことらしい(クラスも変わったし)。
「え〜〜!? 全部ホンマやのにな〜」
「ほやろ! でも誰も信じてくれはらへんねんな」
でもまあ、これくらいの困り事なら、かわいいもんだ。要するに、こんなことくらいしか悩みがないくらい平和な心境なのだ。
ところで、この「ガムテープつきウインドブレイカー事件」には、続きがあるのだが、Kちゃんは知っているのだろうか?
お兄ちゃんのTくん(当時高校生)は、我家一、ファッションに興味がない男だ。大学生になり私服で闊歩するようになると、トンデモファッションで通学していたので、我家で一番おしゃれなKちゃんは「絶対、(外では)そばにいたくない!」と呆れていたほどだ。
そのTくんですら、H氏のガムテープ付き黒いウインドブレーカーを、眉をひそめて見ていたらしい。そして思いあまってH氏に進言したそうだ。
「それ、黒いガムテープの方が、いいんちがう?」。