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紙魚子の小部屋 パート2 plus はてな版 (2009年9月〜)

平凡な主婦の日常と非日常なおでかけ記録、テレビやラジオや読書の感想文、家族のスクープなどを書いています。

紙魚子(しみこ)のおでかけのあれこれ、ユニークな家族、節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物などを書いています。

「テルマエ・ロマエ」、グレードアップ!

以前の記事「紙魚子の小部屋」は下のリンク集から読めます。

 1週間前(発売日!)に買ったことは買ったのだけど、なかなか一気読みができずにいた『テルマエ・ロマエ』の3巻。やっと読み終えました。

 いや〜〜、風呂ネタだけでどこまで続くのか?と、実は不安だったのだけど、見事に裏切られましたね。これは、何度も読み返したくらい面白かった!!(だから1週間もかかったのだけれど)

 作者の「温泉/風呂愛」が、見事に結晶したというか(笑) ことに温泉街への深い理解と惜しみなく注がれる愛情が、お見事! みうらじゅん(ファン)とかぶる感性(ゆるゆるのお土産品とか)も、主人公ルシウスの一途で真面目さゆえのオモシロ過ぎる呟きとリアクションも素敵です(笑)

 一大エンターテイメントである温泉街のあれこれに、いちいち感動するルシウスも楽しかったが、山奥で炭焼きの老人が入る桶風呂を焚きながら、老人が歌う「与作」に感銘し、「へいへいほぉぉ〜」の部分をリフレインして、ルシウスが「HEI HEI HOUU」と歌うところがものすごくいい。時代と国を越えた心の交流には、風呂と歌さえあればいい!! もう言葉なんて、このさい不要だ。 爆笑しながらうれしくなってしまう名場面である。

 いいお風呂や温泉があれば、みんなが残らず幸せになり世界が平和になる。そんな湯〜トピアを描く時空を超えた、実は意外や意外、スケールのでかい漫画なのでした。

 漫画の合間に挟まれる作者のエッセイというか作品解題も、当然、作者の「温泉/風呂愛」に溢れている。温泉街についての文章などは素晴らしく、そのアツい語りにおもわず引きずり込まれてしまった。

 それから、多分作品を描くにあたって、多くの文献調査やフィールドワークに時間を割かれた事と思うのだが、作品のバックにあるあれこれを書いてくださっているので、よりマンガへの理解が深まる。

 それから3巻のオビには、衝撃のお知らせが! なんと阿部寛の主演で映画化されるというのだ! ということは、阿部寛=ルシウス(古代ローマ人)!? ・・・悪くないかも。公開されるのは2012年だそうで、しばしお待ちを、というところか。

 ところで「テルマエ・ロマエ」の公式ウェブサイトがあるので、リンクを貼っておきます。興味のある方はご覧下さい。(青字下線部分)

 そこで知った作者、ヤマザキマリさんの驚愕の過去↓

ルシウスのモデルとなったイタリア人のご主人と、お子さんの3人暮らし。

17歳でひとりフェレンツェで絵の勉強のため海外生活を送り、その後貧困生活ゆえに賞金目当てでマンガを描き始め、現在に至る。

 17歳っていったら、ほぼKちゃんと同じ年じゃないか! その歳でひとりで絵の勉強をしに海外へ! しかも英語圏じゃないし! なんたるツワモノ! 

 今日Kちゃんが「ウチは大学生になったらバイトして、ダージリン・ヒマラヤ鉄道に乗るのと、マチュピチュに行くのを企んでるねん!」と言っているのを「ツワモノやな・・・」と内心思っていたが、ヤマザキマリさんには完敗だ。あの画力は普通の漫画家さんではないと思っていたけど、なるほどね。

 追記:この記事を書き終えてから、高野秀行さんのブログをチェックしたら。

なんと!! 『テルマエ・ロマエ』について、ほぼ私と同様の記事がアップされていて、うわああ〜高野さんとシンクロ〜♡♡♡と、ひとり真夜中に盛り上がっていたのでありました。