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紙魚子の小部屋 パート2 plus はてな版 (2009年9月〜)

平凡な主婦の日常と非日常なおでかけ記録、テレビやラジオや読書の感想文、家族のスクープなどを書いています。

紙魚子(しみこ)のおでかけのあれこれ、ユニークな家族、節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物などを書いています。

五月の花と旅の記憶

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 アヤメ系(アイリス系ともいう?)の花、それにツツジやサツキがキレイな季節になった。

 ツツジのキレイな季節って、小学生の頃の春のバス旅行シーズンと重なっているので、小学生時代に刷り込まれたウキウキ感が否応なく(!?)よみがえって来る。

 小さい頃は家族旅行なんてしたことがなかったから、学校で行く旅行が私にとっては唯一無二の旅行だったのだ。映画もしかり。もっとも今ほどに豊かな時代ではなかったし、テーマパークもシネコンも絶叫マシンのある遊園地もなかった。

 精一杯の家族での娯楽は、せいぜい都会のデパートの大食堂でごはんを食べる事。そのあと屋上にあがり、コインを入れて揺れる乗り物に乗ることくらいかな。

 そんなわけで、たとえ小学生にとっては興味を示しようがない(みうらじゅん師は別ね)神社仏閣であろうと、博物館であろうと、前日にはアドレナリンが放出しまくり眠りにつけないくらいだった(いえ、しっかり眠りにつきましたが)。

 ともかく御学友どもとわいわい観光バスに乗る事に興奮し、バスガイドさんに(小学生レベルで)興奮し、集合時間に遅れたらどうしようとドキドキし、とりわけお土産を買うのは、旅の一大イベントで、ものすごい小額のお小遣いをどのように割り振るか!?という大問題に、大いに悩んだものだった。

 要するに、どこにいって何を見るということは、たいした問題ではなかったのだ。「バスに乗って旅をする」。それ自体に酩酊して、理屈抜きで幸せな気分の一日を過ごしたのである。小学生の頃はバカだったけど、心底楽しかったのだ。あんなに旅を楽しむなんてこと、もうできないかも。

 あ、でもその後も純粋に旅を楽しんだ記憶がある。Kちゃんとふたりで旅をしたのは、本当に楽しかった。そして、このときも私は完全にバカだった。

 もっともまだ10歳そこそこのKちゃんには、心配も迷惑もかけた。娘の希望とはいえハードなプランをたて、道に迷い、電車に乗り遅れ、あまつさえ電車のシートを事故とはいえ壊してしまった。愚母である。そんな母でも愚痴も言わず、いたわってくれたKちゃん、ありがとう、と今さらながら感謝する。

 本日判明した旅の真理。「バカになればなるほど、旅は楽しい」。