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紙魚子の小部屋 パート2 plus はてな版 (2009年9月〜)

平凡な主婦の日常と非日常なおでかけ記録、テレビやラジオや読書の感想文、家族のスクープなどを書いています。

紙魚子(しみこ)のおでかけのあれこれ、ユニークな家族、節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物などを書いています。

大先輩からの学び

以前の記事「紙魚子の小部屋」は下のリンク集から読めます。

 Kちゃんの友達が、ホームセンターでバイトをしているそうだ。以下はKちゃんからの又聞きの話なのだが、いろいろと考えさせられた。

 そのホームセンターは、お年寄り対象のお店なのか、お客の平均年齢がぐっと高いらしい。

 バイトの彼女のいうところによると、お年寄りのお客におつりを間違えて渡しても、まったく気づかれないということである。

 うっかりということもあるだろうが、むしろ「釣り銭を確認するのがめんどうくさい」という太っ腹な老いの才覚かもしれない。レシートをこまかくチェックして間違いを糾すよりは、そんな鷹揚さの方が好もしい、と私は思う。

 これはよくある風景ではあるが、レジで合計金額を請求すると、お年寄りはその時点でバッグから財布を捜し、じゃりじゃりと100円玉、50円玉、10円玉を、そしてもしかすると1円玉まで探し始めるので、レジ係としては「めっちゃイライラする」というのである。

 でも果たして「スムーズでスピーディ」というものが、そんなに素晴らしいのだろうか。時間にガツガツする習慣は、人生を大きく損なうものかもしれないという考え方もあるのだ。という哲学的な課題をふと考えさせてくれる機会は、そういうお年寄りのスローマイペースを目撃するときなのだ。人生で大切な物はなにか、という反省の機会との貴重な遭遇なのである。

 バイトの彼女がいうところの極めつけは、「ばーさんが来て『厚揚げはどこや?』ってきくねんで! ホームセンターに厚揚げはないやろ!」

 グラスに顔があったって、いいじゃないか!と、かつて岡本太郎は日本全国にCMで宣言した。だったらホームセンターに厚揚げぐらいあってもいいのではないだろうか? ホームセンターは広い。片隅に豆腐屋さんを誘致して、厚揚げはいうに及ばず、がんもどきや豆腐ハンバーグなどを売れば、「ミスマッチなホームセンター」と話題を呼んで情報誌なんかにも載ったりして、売り上げを伸ばすかもしれない。クレームや要望より、むしろ突拍子もないお客様のお言葉のほうが、経営上のヒントになるのかもしれないのだ。

 お年寄りに学ぶべきことは多い。若者よ、大志を抱きつつ、人生の大先輩から細かい事にこだわらない太っ腹な心意気と、生きる哲学と仕事のヒントを学ぼうではないか。

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 *昨日のブログ記事でのH氏の賛同者は1名いらっしゃり、パーセンテージにすると約4%でした。H氏になりかわり、お礼を申し上げます。