ひがし茶屋街にて
以前の記事「紙魚子の小部屋」は下のリンク集から読めます。
ひがし茶屋街は金沢に残っている3つの茶屋街の中でも最も規模が大きな茶屋街だ。石畳の道の両側に紅殻格子のお茶屋が並んでいる。江戸時代の雰囲気を残しており重要伝統的建造物群保存地区にも指定されている。
今でこそひがし茶屋街は、金沢を代表する観光地の1つになっているけれど、2000年ぐらいまでは地元でもひがし茶屋街が何処にあるのか知っている人が少ないようなマイナーな地域だったらしい。
昼間は中が見学できカフェもある『懐華楼』は、現役のお茶屋さんだ。一見さんお断り、かつ90分の時間制限があるものの、芸者を揚げてお座敷遊びができるそうだ。金箔や漆を使った細工物の壁飾りや衝立、漆塗りの真っ赤な階段、縁を紅花や藍で染めた畳、極めつけは金箔を施した畳敷の部屋(もちろん入室できない。見るだけ)まである。
豪華な場所だけでなく、ほっとできるような裏方の置屋部屋も見学できた。
あと、お忍びでいらしたお客様をこっそりお送りする裏出口とか。蔵壁のように漆喰がレリーフされ、出口付近には魔除けの紙が貼ってある。
大正浪漫なトイレの電灯も素敵。
懐華楼はひがし茶屋街のメインスポットだけど、ここも歩いてナンボな場所だった。可愛くてお洒落なカフェやお土産物屋さんもあり、とくに女子におススメな場所だ。
私はさんざん歩いてしかも暑くてヘロヘロな状態のときに、大好きな『森八』の看板を出しているカフェがあり、思わずふらふらと入店。
暑いので好物のくずきりにしようか、それともやっぱり森八なら餡ものがいいだろうかと考えあぐね、一人で切り盛りされている年配のおかみさんに、おすすめのメニューをきいてみると「ウチは老舗の和菓子のお店の直営で、ぜんぶ森八でご用意させていただいております。すべて美味しいですよ」
それでも生菓子とお抹茶のセットが一押しとおっしゃったので、それにしてみた。オススメなのに、お値段的にもリーズナブル。商売的というより、個人的にも良心的にも一押しだったのだろう。正直な人らしい。もちろん、お抹茶は冷たいので。
どこからいらした?と金沢ではいつも開口一番に聞かれる質問に「滋賀県です」というと、
あら、私の友達が滋賀県にいるから、しょっちゅう行くんですよ!いいとこですよね! 私、こういうところで働いているから、『たねや』さん(滋賀県の老舗和菓子店。ここんところ洋菓子部門が急成長して、バームクーヘンは定番のお土産になっている)にいつも行くんですよ。
ブームになる前から、バームクーヘン買ってますよ!と滋賀県にアツいエールを送ってくださった。
私も『森八』の羊羹は大好きです!!とエールの交換。お菓子もおいしかったけど、冷たいお抹茶がまた、サイコーだったね。
茶屋街の建物群も面白かったのだけど、それはまた後ほどご紹介。