寒日に只おもしろき句集読む
以前の記事「紙魚子の小部屋」は下のリンク集から読めます。
先週の金曜日に見た『週刊ブックレビュー』で、とても気になった俳人、池田澄子さんの句集を読んでいる。これがたいへんよろしい。読んでいると、どうにも浮き浮きしてしまう句集だ。毎日を生きている日常のなかの、ちっぽけなディテールこそがとりわけ楽しい、というのを再認識する。
なにしろテレビを見て、その日のうちに図書館へ出かけ、ブックレビューで取り上げられていた『拝復』(ふらんす堂)を探したけど、所蔵されてなかったので、それ以前の句集『たましいの話』(角川書店)を借り受けた。そこからいくつか。
フルーツポンチのチェリー可愛や先ずよける
夕月やしっかりするとくたびれる
魔がさして親切にして立待月
お辞儀してマフラー垂れて地上かな
さしあたり箱へ戻しぬ新巻鮭
蚊柱の縁をうろうろしている蚊
いやな日は早く寝ますわゼラニューム
金柑を煮詰めながらに失望中
玄関に何度行っても冬深し
おもしろい!という句は、挙げ出したらきりがない。こんなに読みでがあるなら買うべきなんだろうけど・・・句集、高いんですよね(泣)
(血迷ったらうっかり買うかもしれないけど)