この本なんの本、気になる本♪
以前の記事「紙魚子の小部屋」は下のリンク集から読めます。
広告や紹介やレビューだけ読んで、まだ手にとってもいない本のことで恐縮だけど、ものすごく気になる本があった。県内でおでかけした先の本屋さんで探したけど、いまだついに見つからず。
この3月の新刊である。
タイトルは『股間若衆―男の裸は芸術か―』 木下直之/著 (新潮社)
コカンワカシュウ? この語感は慣れ親しんだ感があると思ったら、『古今和歌集』のもじりだった。
作者の木下直之さんも私の気になる人だ。『勝手に関西世界遺産』にも一枚噛んでいたし。キッチュながら知性も教養もあるタイトルは、さすが東大教授。
本の内容はこう↓
露出か隠蔽か修整か? 幕末から現代に至る“古今”日本人美術家たちの男性の裸体と股間の表現を巡っての葛藤と飽くなき挑戦! 付録に「股間若衆」巡礼モデルコースも。駅前に、役所に、公園に、体育館に……気がつけば雨の日も風の日も裸のまま、“彼”は、あなたのそばに佇んでいる!
この本についてのステキな書評を書いているのが、イタリア語通訳者兼エッセイストで、「シモネッタ」の別名を持つ田丸公美子さん。『パンツの面目、ふんどしの沽券』を書いた米原万里さんの盟友だ。新潮社のHPにある彼女の書評を一部引用してみたい↓
木下氏は東大の文化資源学の教授。この人の手にかかれば、股間も立派な文化資源。その博覧強記ぶりは尋常ではなく、股間をめぐる考察は、民俗学、社会学、図像学をカバーし、彫刻、写真、絵画、検閲、進化論、風俗など多彩なテーマに広がっていく。文相の指示で、自分の彫刻から股間部分を切り取る朝倉文夫、三島由紀夫の聖セバスチャンへの傾倒、額縁ショーの裏話、「わだつみのこえ」の彫像が辿った運命、日本初の裸体画展の宣言文など、面白い話題も満載で読み物としても楽しめる。
でも実は私も知らないうちに、対象物としての『股間若衆』についてはチェックしていたのだ。ブログというのは便利な物で、日々の思考もちゃんと記録に残っている。昨年の金沢は白鳥路での出来事だった。このときすでに私は、「男性ヌー銅」について考察を深めていたのだ。
今後書店でみつけたら、この本をちゃんと購入して、より『股間若衆』への考察を深めてみたい。
PS:付録にある「股間若衆」巡礼モデルコースには、ちゃんと金沢コースも!