花道in平野神社(後編)
さて、平野ブランド桜がこれより目白押しだ。
トップはやはり『平野妹背』
「妹背」とは「仲のいい夫婦」という意味だそう。この花には雌しべがふたつあるので、サクランボ状に実がふたつ、仲良く実るところから名付けられたとか。
花の色も薄紅色から淡いピンク、最後に白くなるそうです。まさに「花のいろは〜♪」ですね。
遠目から見ると、桜餅が食べたくなる色調。
『白雲桜』は、なんと百年余の古木。
まさに本殿から溢れ出す白雲。
こぼれ落ちる気品と優美。
『千里香(せんりこう)』ということは・・・うかつ! 香りは写真には撮れないのだ。
でも、きれいでしょ?(苦しい言い訳・・・)
さて『突羽根(つくばね)』だけど・・・これがかわいい顔して、なかなかの曲者。
遠目には、いったいどこに花が? なんだけど。
あ、まだ蕾? ・・・と思わせて。
いやいや、この赤いのは花だよ、花。小さいけどね。
ところがネットで詳細を確認してのけぞった。ええ〜! 普通にでかい。応援合戦のときのポンポンみたいに丸くてピンクで。しかも京都の桜のラストツリー。連休中が見頃になるらしい。つまり花開いてから、どんどん花びらが伸びて!巨大化するのだ。色も紅からピンクに。見事にダマされた気分。
さてこちらも、遠目には「どこが桜?」という地味さ。
でも、私がおととい桜だよりのニュースで見たくらいの有名どころ。しかも神社の販売所で、「御衣黄(ぎょいこう)」って桜はどこですか?と聞いていた人がいたくらいだから、わざわざこれを目当てに来られたのだろう。確かに珍しい桜なのだ。
これも見た目以上にタダモノではないぞ。まだ咲き初めなので地味に緑色だが、段々黄色がかっていき、開ききると中央が筋状に赤くなるらしい。
それだけではなく、花弁は葉緑体による色で、それどころか気孔まであるらしい! それは花びらの振りをした葉っぱなのでは・・・?
普賢象の名は、花の中心部にある二枚の緑色の葉(雌しべが葉化したもの)が外側に曲がり、普賢菩薩の乗っている象の牙に似ていることから、この名がつけられた。って、どんだけ普賢菩薩のことをアイドル化してる人が名付けたんや!といいたい。この花をみていても、凡人にはそこまで想像が及ばないと思う。
しかし確かにそういわれると、「象の鼻」いや「象の牙」にみえなくもない。・・・洗脳された?
すでに名残の花なのに、それでも滝のような紅枝垂に見送られ、桜三昧のボッチ花見は(写真が)大漁のうちに終了。
京都の桜は平野神社から始まり、平野神社で終わると言われているらしい。4月中はまだ大丈夫。大きくりっぱに花開いた「突羽根桜」だって見られるからね。
来週も平野神社は、「桜、あります」。