礼拝堂にて
以前の記事「紙魚子の小部屋」は下のリンク集から読めます。
礼拝堂は事前に見学の予約をいれてもらっていたので、中に入ることもできた。いまだ現役で日常的に利用され、スタッフや患者さんが礼拝する、キリスト教の宗教施設である。
礼拝堂への階段をあがり、優しい緑をふりかえる。
入口から差し込む光も優しい。
優しい気持ちになったところで献金?
柔和な光と、クリスマスのようなステンドグラスが、あたたかく出迎えてくれる。
左右の窓と椅子は、とてもくつろいだ気分にさせてくれる。
天井までも、シンプルながら居心地のよい抱擁感が漂っていた。
幸福の四葉の意匠が入ったメインの灯り。
ぬくもりのある木の長椅子には、三ッ葉の意匠が入っている。座席にはふかふかの座布団があり、お尻にも優しい。
最前列より入口をみる。
神のいます場所であり、壇上の聖職者の居場所はアーチに抜かれている。アーチはヴォーリズ建築の、重要な宗教的意味をこめたモチーフだ。
古いけれど現役のオルガン。
かつて使われた、暖房のための熱湯を循環させて暖をとるタイプのパイプヒーターが役目を終えた今もある。このパイプが壁と平行に設置できるように、窓の下にはあらかじめ用意された凹みが、設計時すでに作られているのだ。
こういう繊細な配慮が、いかにもヴォーリズ建築らしい優しさなのだ。