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紙魚子の小部屋 パート2 plus はてな版 (2009年9月〜)

平凡な主婦の日常と非日常なおでかけ記録、テレビやラジオや読書の感想文、家族のスクープなどを書いています。

紙魚子(しみこ)のおでかけのあれこれ、ユニークな家族、節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物などを書いています。

年末ジャンボは。

以前の記事「紙魚子の小部屋」は下のリンク集から読めます。

 関西ローカルな番組で、他地域にお住まいの方には申し訳ないのだけれど、毎日放送の午後の番組「ちちんぷいぷい」が結構好きだ。

 政治解説をしてくださる石田さんが、「大阪の大正区は沖縄の人が多いから」、各政党の沖縄問題へのアプローチなどを調査して報告したり、世界のどこかへいきなりスタッフを長期移動派遣(ほぼ世界一周企画とかもあった)してルポをさせたり、「昔の人は偉かった」という巡礼企画で、スタッフ二人組を西国巡礼や西国国宝巡礼を(もちろん徒歩で!)させたりと、ローカルの自由さからユニークな企画目白押しだ。

 巡礼ものや美術館案内など、おもわず立ち止まってみてしまったりするが、生憎夕方にかかってくると、主婦の立場としては、なかなかテレビの前に腰落ち着けることは難しい。

 でも4時半から5時くらいの家事も佳境に入るべき時間に、どっかり腰を据えてしまうのが、木曜日の「とびだせ!えほん」のコーナーだ。

 「とびだせ!えほん」では、大人気の爆笑絵本作家、長谷川義史さんが、スケッチブック片手に京都の街をぶらぶら歩き、何点かスケッチして、それにコメントをつけたりするのだ。いろんなユニークな出会いがあったり、素敵な風景をみたり、アクシデントに見舞われたりするのを、絵にして言葉をつける。それがべらぼうに面白い。

 道頓堀の食い倒れ人形にヤギ髭をつけたような、おしゃれな長谷川画伯自体が登場すると、もうそれだけで面白い。

 今日は紅葉の嵐山に行かれたのだが、いつものんびりスピードで始まる長谷川画伯のモノローグでオープニング。こんなかんじ。

「ふつう、旅番組といえば、・・・温泉に入ったり。・・・グルメリポートがあったり。ですが。この番組ではまったくないです。・・・。

 べつに羨ましくなんか、ないもん。・・・・・・ちぇっ。」

にこり。

 これで彼が好きにならなければ、どうかしているとしか思えない。ここまでの収録をみて、スタジオの盛り上がること、盛り上がること!

 紅葉時の嵐山といえば、滋賀県でいったらモミジ期間の永源寺、桜期間の海津大崎に匹敵するような人気スポットだ。当然、車は大渋滞、人は溢れかえっている。その様子をみた長谷川画伯は

「嵐山というより、道頓堀みたいや」といって、どこかのお店の前で食い倒れ人形の物真似をし、ゆっくり太鼓を叩く振りをされていた。

 その後、朝10時から桂川の岸辺で、紅葉山を肴にして「まる」(日本酒)を飲む風流なおじさんたちに出会う。彼らは福島の二本松から京都観光にきたのだった。いろんなことがあって大変だけど「しおれていてもしょうがないし」といって、飄々とわいわいと、笑顔で仲間と酒盛りをするおじさんたちをスケッチする画伯。ちょっとしんみりしながら。でも合い言葉は、笑顔で「まる」!

 その様子を道路沿いから見ていた女子高生たちがいて、彼女らもそろって両手を丸く上げて、「まる」!とはしゃいでいた。なんと彼女らも気仙沼から修学旅行で京都に来ていたのだ。いやー明るい! そしてけっこう寒いはずなのに、スカート短い! もちろんスケッチする画伯。いや、スケベ心はない(はず)。

 合い言葉は「まる」!という前向きさや笑顔に、彼らと別れてからも、なんだかほかほかと嬉しい気分の画伯。彼の無言のやさしさ、あたたかさがじんわりと伝わる。

 その他、写真を撮るおじさんにお願いされて、紅葉をバックにモデルになりながらカメラおじさんをスケッチし、シャッターと早描きスケッチ対決して「・・・まけた」とつぶやいたり(あたりまえや・笑)、着物姿のおねえさんに声をかけてお話したり(ナンパにあらず)。

 ノリノリの嵐山紀行だったらしく、今回はスケッチの点数も多く、最後に仕上げたカラー作品も力作だった。絵も目の付けどころも長谷川さんはいいけど、やっぱり、あのスローなしゃべりと、確固とした独特のキャラよ! あれに目を付けたプロデューサーさん、素晴らしい!

 それからタイトルの「年末ジャンボ」は宝くじにあらず。12月5日〜なんと大晦日の12月31日まで「年末ジャンボ 長谷川義史という企画が、MARUZEN&ジュンク堂書店 梅田店7Fにて開催されている。

 ラフスケッチや原画、愛用品(!)の展示も。京都南丹市で開催された「長谷川義史秘宝館」の再来だ。

 通常あまり手にとれない長谷川義史カレンダーなども販売予定があるらしい。もちろんポストカードも。

 おまけになんと、梅田店オリジナルセットとして「長谷川義史ビギナーセット」「長谷川義史ゆるゆるセット」「長谷川義史けっこうまじめセット」などもご用意されているとか!しかもそれぞれ、特典付きらしい。これは長谷川ファンには涎髄の企画だなあ。たしかに「年末ジャンボ」!(かも)。