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紙魚子の小部屋 パート2 plus はてな版 (2009年9月〜)

平凡な主婦の日常と非日常なおでかけ記録、テレビやラジオや読書の感想文、家族のスクープなどを書いています。

紙魚子(しみこ)のおでかけのあれこれ、ユニークな家族、節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物などを書いています。

寒さ厳しき折

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 こうして楽しい11分の旅は終わり、日本一のケーブルは終着駅に到着した。

 いよいよ比叡山! そして延暦寺! と気分は盛り上がるかと思いきや・・・。

 寒い!

 天気予報の予想を裏切り、下界は穏やかな陽気だったが、さすがに修行の山だ。厳しく冷たい空気が顔をこわばらせる。

 上り道には、溶け残った雪が道端を白く縁取っている。アスファルトで溶けて流れたらしい水は凍り付いている。片側は山際だが、もう一方は柵が無い崖っぷちなので、道の真ん中か山側を歩かないと。

「ほんま、真夏とか真冬とかに来て。もっとええ時期に来んかい!」と自分に突っ込むH氏は、せっかく来た比叡山に出ばなをくじかれるくらい、凍えている。

 自業自得。

 しかも彼は、ケーブルが出て行ったばかりの時間に駅に到着したとき、何と言ったか。

 「運賃高いし、待ち時間長いし、歩いて延暦寺まで行けへんかな〜」

 行けるか〜!! 

 2千メートルの、しかも険しい道を、こんな軽装で行けると思ってるのか〜! どんだけ無謀なんや! 冗談でなかったのが、逆に笑える。

 「歩いてこんと、よかったやろ!」とケーブル降りる時に、一応突っ込んどいた。

 上り坂なのに、息があがるだけでカラダが温まる事もなく、すっかり凍えて延暦寺境内にたどり着いたので、お寺に直行する気分ではない。

 「なんか、あったかいもんお腹に入れんと・・・」。空腹と寒さに遭難すれすれみたいな顔をして、すっかり弱気になっているH氏だ。

 丁度お昼時だ。H氏は山頂のお食事処にまったく期待していなかったが、これだけの観光地でもあるのだから、平均点くらいのお食事処はあるはず。

 ほどなく総合案内所に無料休憩所が併設されている建物「一隅を照らす会館」があり、そこの地下にお蕎麦屋さんを発見! それも坂本の有名店「鶴喜そば」!

 助かった〜!と私以上に喜んだのはH氏だろう。「H喜そば」だね。

 学食のように食券を買い、厨房内のおばちゃんに渡し、しばし席に座って、そば定食を待つ間、窓からの展望を楽しむ。建物的には地下なのに、展望ができるなんて、ちょっと不思議。

 番号を呼ばれ、心躍らせつつお盆を受け取り、学生のように昼食をがっつく夫婦。すっかり温まった上、お蕎麦も炊き込みご飯も美味しく、参拝準備が整いました〜!とばかりに立ち上がる。